乗馬事故で臨死体験をした女性が語る「死後の世界の真実」

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 米アーカンソー州の湖畔で穏やかな隠居生活を送るルーラ・ケッチレッジさん(66歳)は、自らを「ごく普通の人間だ」と語る。しかし、彼女には19歳のときに経験した、その後の人生を180度変えてしまうほどの鮮烈な記憶がある。それは、凄惨な乗馬事故の最中に足を踏み入れた「死後の世界」の記録だ。

 1979年4月、当時バージニア州に住んでいたルーラさんは、自分の実力を上回る気性の荒い馬を選び、友人たちと駆けっこをしていた。馬が足をもつれさせた瞬間、彼女は「叩きつけられる」と直感した。だが、驚いたことに彼女のは地面に触れる直前、衝撃とともに肉体を離脱したのだ。

疾走する馬から投げ出された瞬間、魂は肉体を離れた

「事故自体は怖くありませんでした。恐ろしかったのは、肉体から抜け出した感覚です」。ルーラさんは当時の様子をそう振り返る。次の瞬間、彼女は暗い穴、あるいはトンネルのような場所を猛スピードで滑り落ちていた。

 そこでは「死」という事実をはっきりと認識していたが、痛みは全くなかった。手足や頭といった自分の形は感じられるものの、呼吸の感覚はない。トンネルの壁面は柔らかくも密度があり、圧迫感のない不思議な空間だったという。この臨死体験の始まりは、彼女にとって抗いようのない「存在の移行」だった。

「死後の世界」で待っていた最愛の祖父

 トンネルを抜けた先で彼女を待っていたのは、12歳のときに亡くなった最愛の祖父だった。祖父は生前患っていたガンの痛みから解放され、ルーラさんが幼い頃に見た「最も元気だった姿」でそこに立っていた。

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 特筆すべきは、そのコミュニケーション方法だ。二人は口を使って会話をするのではなく、思考そのものを直接伝え合っていた。「言葉よりもはるかに優雅で、正直な対話でした」と彼女は語る。祖父との再会は、事故の恐怖を瞬時に蒸発させ、彼女に深い安らぎを与えた。愛する者が「今も存在している」という事実は、彼女にとって何よりの救いとなった。

人生の総括と、純粋な意識への変容

 ガイドのような存在に導かれ、ルーラさんはさらに深い領域へと進んでいった。そこでは、泡や球体の中に自分のこれまでの人生が映し出される「ライフレビュー(人生の回顧)」が行われた。

 幼少期に他人に対して冷たくしてしまったこと、逆に善行を積んだこと。それらが相手にどのような感情を与えたのかを、自分のことのように追体験させられたという。そこで彼女が学んだ教訓は、「他人の運命の邪魔をしてはいけない」というものだった。

 その後、彼女の意識は肉体の感覚を完全に失い、「純粋な意識」へと変容した。美しい極彩色のビーチを抜け、鮮やかに光り輝く「生命の樹」に出会い、最後には「愛の海」に浸かっているような全能感に包まれたという。

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現実への帰還と、沈黙の歳月を越えて

 至福の時間は、突然の終わりを迎えた。何かに後ろへ引き戻される感覚とともに、激しい肉体的な痛みが彼女を襲った。それはまるで、一度抜けたコルクを無理やりボトルに押し戻すような苦痛だったという。意識を取り戻したとき、彼女の目に映るバージニアの美しい田舎景色は、もはや「現実ではない」と感じるほど、死後の世界の印象は強烈だった。

 当時は現代のように臨死体験が一般的に語られる時代ではなかった。病院の医師に体験を話しても「薬物の影響だろう」と笑い飛ばされるだけだったという。彼女がこの体験を誰かに打ち明けられたのは、25歳になってからのことだ。祖母に告白した際、実はルーラさんの母親も同様の体験をしていたことが判明し、彼女は大きな心の救いを得た。

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ルーラ・ケッチレッジさん 画像は「EXPRESS」より

 現在、ルーラさんは自分の体験を積極的に発信している。「あのとき見た光景は、今も私の中に鮮明に残っています」。死は終わりではなく、存在の継続にすぎない。19歳の春に起きた事故は、彼女に「死を恐れずに生きる」という最大のギフトを授けたのだ。

参考:EXPRESS、ほか

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