【TOCANA的UMAファイル #23】「スカイフィッシュ」 ── カメラにしか写らない怪物、メキシコの空で“羽ばたき”始める

スカイフィッシュを肉眼で見た者はいない。捕まえた者もいない。目撃者はいつも、カメラだけだ。そして2026年4月、メキシコシティの高級ホテルを見張るウェブカメラが、また“何か”を見てしまった。
基本データ
名前:スカイフィッシュ(Skyfish)。英語圏では「ロッド(Rods)」「フライング・ロッド」とも
生息地:世界各地の空。メキシコの巨大縦穴「ツバメの洞窟」が聖地とされ、日本では神戸の六甲山が多発地帯といわれる
初出:1990年代半ば、米ニューメキシコ州。映像作家ホセ・エスカミーラが、自分の撮った映像をコマ送りして見つけたとされる(年や日付には諸説ある)
姿:棒状の体の両脇に、波打つヒレ。体長は数センチから30メートル、速度は時速80〜300キロと、資料によってばらばら
由来:空を泳ぐ魚のような姿から。肉眼では見えず、映像にだけ写るとされる
事件簿
1996年11月、メキシコ・サンルイスポトシ州の「ツバメの洞窟」。自由落下だけで370メートルを超える縦穴に、ベースジャンパーたちが次々と飛び込んだ。その撮影映像に、エスカミーラは無数のロッドを見つけたという。以来ここは聖地となり、日本の『奇跡体験!アンビリバボー』も、スカイフィッシュが多いとされるメキシコの巨大洞窟を訪ね、粘着テープを巻いた長い棒を振り回したそうだ。収穫はなかった。
2005年8月には、中国の国営テレビCCTVが決着をつけにいった。スカイフィッシュが写る吉林省・通化の製薬工場で、調査員が大きな網を張ったのだ。カメラは確かに、ロッドが網に飛び込む瞬間を捉えた。網を調べると、かかっていたのはガなどのありふれた虫ばかりだったという。
そして2026年4月13日の未明。メキシコシティ中心部のホテルを映す定点カメラに、3つの物体が横切った。規則的に羽ばたき、その形は金属の円盤ではなく“折り紙の鳥”のようだったという。
ホントカナ?
懐疑派の説明はこうだ。羽ばたく虫が、カメラのシャッター速度を超えて動くと、残像が引き伸ばされて棒に写る。いわゆるモーションブラーである。網の実験もこれを裏づけ、2000年代に入るとテレビからスカイフィッシュはほぼ消えた。カメラが良くなれば消える。それが虫説の予言だった。
だが、高画質の時代のメキシコに現れたのは、棒ではなかった。羽ばたく、折り紙のような鳥のような何かである。X(旧Twitter)で5万回以上再生されたこの映像には、「ドローンだ」「コウモリだ」「シャッターが追いつかないハトだ」「翼幅30センチの巨大なガだ」、そして「これがスカイフィッシュだ」と、答えがいくつも寄せられたという。どれも決め手を欠いたままだ。
虫説は本来、“なぜ棒に見えるのか”を説明する理屈である。棒であることをやめた怪物には、その理屈が届かない。カメラが進化するたびに、スカイフィッシュのほうも姿を変えてきたのだとしたら──30年前に片づいたはずの話は、メキシコの空で振り出しに戻ったのかもしれない。

TOCANA的まとめ
スカイフィッシュは、カメラの中に棲む怪物だ。家庭用ビデオ、工場の監視カメラ、街のウェブカメラ。人類が新しい“目”を手に入れるたびに、その目にだけ姿を見せてきた。カメラを持つ誰もが発見者になれる。この手軽なロマンこそ、世界中で愛された理由だろう。夜明けに鳥たちが螺旋を描いて舞い上がるツバメの洞窟、そして1908年完成のステンドグラスの天井を持つ、ソカロ広場のグラン・ホテル。メキシコには、カメラを構えたくなる場所が多すぎる。
トリビア
日本では『スカイフィッシュの捕まえ方』(古屋雄作監督)という、捕獲法を大真面目に紹介するDVDシリーズまで作られた。2006年の海外編には、メキシコの洞窟で特殊な道具を使ってスカイフィッシュを獲る牧場主まで登場する。
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2024.10.02 20:00心霊【TOCANA的UMAファイル #23】「スカイフィッシュ」 ── カメラにしか写らない怪物、メキシコの空で“羽ばたき”始めるのページです。スカイフィッシュ、UMA、TOCANA的UMAファイルなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで