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 今年のノーベル賞は日本人研究者による「青色LED」の話題に尽きるが、昨年の2013年のノーベル物理学賞は、宇宙の謎の解明に繋がる歴史的な大発見として話題になった「ヒッグス粒子の発見」が受賞したことを覚えている読者も多いのではないだろうか。スイスにあるCERN(欧州合同原子核研究所)の最新鋭の大型加速器「LHC」を使った大規模な実験の末に発見されたヒッグス粒子だが、今になってこの実験とその論文に対する疑問の声がにわかに聞えはじめている。いったいどういうことなのか? まさか、ヒッグス粒子が発見されたというのは“ウソ”だったとでもいうのか……。


■ヒッグス粒子を待ち望む標準理論とは

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大型ハドロン衝突型加速器「LHC」 画像は「Wikipedia」より

 そもそも何故、ヒッグス粒子の発見がノーベル賞に値するほど重要な発見だったのか? そのキーワードは「標準理論(Standard Model)」にあるようだ。

 標準理論は1970年代に、宇宙の成り立ちを説明する素粒子物理学の理論として構築され、その名の通り、今日まで素粒子物理学のスタンダードな枠組みと見なされ、この理論のもとで各種の研究や実験が行なわれてきた。

 標準理論によると、物質の最小単位である素粒子が全部で17種類あるとされている。実験により16種類の素粒子が次々に発見されたのだが、最後の1つであるこのヒッグス粒子だけが長い間、発見できずにいたのだ。

 そして2012年にCERN(欧州合同原子核研究所)が世界最強の大型ハドロン衝突型加速器「LHC」を用いた実験で遂にヒッグス粒子の“痕跡”を捕捉することに成功、これによって標準理論の正しさが証明されることになった。つまりヒッグス粒子の発見は標準理論を完璧なものにするための極めて重要な“画竜点睛”であったのだ。


■発見されたのはテクニヒッグス!?

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RT」の記事より

 しかし驚くべきは、最近になってこのCERNの実験に各方面から疑問の声があがるようになってきたことだ。南デンマーク大学のマッズ・トゥダル・フランデセン准教授は「CERNの実験データによって確かにヒッグス粒子の存在を説明することができるが、それと同じくらいの可能性で他の物質の存在も説明できる」と「Physical Review D」に掲載された論文の中で述べている。

 ではその“他の物質”とは何であるのか? フランデセン准教授はその物質は「テクニヒッグス(techni-higgs)」であるという。つまりCERNが発見したものは、ヒッグス粒子と同じくらいの確率でテクニヒッグスでも有り得るというのだ。そしてこの時発見されたのはおそらくテクニヒッグスの方であると示唆している。

 とすれば、このテクニヒッグスとはどんな物質なのか?

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