1日5分の訓練で守護霊に会える?ルドルフ・シュタイナー流トレーニング法とは?

■自分を他人のように振り返れ

毎日、わずかの時間でもよいから、日々の仕事とはまったく異なる事柄のために費やす時間を確保しなければならない」とシュタイナーは言う。これが彼の提唱する実践的な訓練のひとつだ。一日たった5分でも良い。その時間のなかで、自分の体験の一切を観察すること、まるで他人のように振り返ること。これが訓練の内容である。この訓練によって、経験内容から非本質的なものが削ぎ落とされ、本質的なものだけをフィルタリングして体験する力が身に付く。

 この訓練は自分自身のコントロールにも役立つ。これまで怒りをさそってきた出来ごとも、自分を観察し、把握できる人間には怒りの原因である「心の問題」が理解できている。自分がその怒りの原因となる「心」を捨てれば、もう怒りも湧いてこない。こうしてますますネガティヴな感情は、自分のなかから追い出されていく。そして、一層内面の平静さが培われ、究極的には内なる声が聞こえてくるようになる。それは物理的な音ではない。魂を通した音である。ここまでくれば、スピリチュアルな世界も目前だ。


■ニューエイジへの大きな影響

 さて、こうした訓練によってスピリチュアルな世界への参入を果たした人たちは、一体何を見られるようになるのか? ひとつは前述したとおり、人間の魂から放たれるオーラがある(このオーラとは、魂を構成するアストラル体やエーテル体といったもので構成されているらしい)。さらに本来は死後にしか出会えないはずの守護霊にも会えるようになる。守護霊はカルマについて教示をおこない、自らの進むべき道を指し示す存在でもある。

 こうしたシュタイナーによる神秘学の大系は、現在もニューエイジに大きな影響を与え続けている。あるヒーリング団体の代表者は自身の開発した「ヒーリングエネルギー管理システム」をこのように説明している。

「肉体的、精神的、感情的、そしてスピリチュアルボディーからのエネルギーブロックを解放する光と色を使ったヒーリングの技術です。よってそれぞれの個々を深い愛の経験へと導きながら、潜在的存在の高いステートへと回復させます」

 ニューエイジの術語大系はシュタイナー経由であることが多いが、特にヒーリング関係ではほとんどシュタイナーそのままの世界観を導入しているようだ。なお、上に挙げた団体はレッスン開講しており、受講者のレベルに応じた5段階のレッスンで、オーラの世界への参入をお手伝いしてくれる。レベル5までのレッスンをすべて受けると348,000円かかるが、1日5分の訓練さえできない人にはオススメかもしれない。

■カエターノ・武野・コインブラ
会社員。日本のインターネット黎明期より日記サイト・ブログを運営し、とくに有名になることなく、現職(営業系)。本業では、自社商品の販売促進や販売データ分析に従事している。女子の素直な“ウラの欲望”に迫った本音情報サイト【messy】では「恋愛コンサル男子」を連載中。

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