外交官が語ったイスラム過激派「ボコ・ハラム」の実態!! なぜ彼らは残虐事件を繰り返すのか?
今回の誘拐事件に対しては、ミシェル・オバマ大統領夫人やパキスタンの女性活動家マララ・ユスフザイなどの著名人も、女子学生たちの早期解放を呼びかけ、アメリカ軍も所在捜索に協力していると言われるものの、未だ解決の目処は立っていない。
それどころかボコ・ハラムは、アブジャ州での爆弾事件、プラトー州ジョスでの自爆テロ、アダマワ州にあるサッカー場での爆弾事件なども起こし、過激化の一途をたどっている。
■歴史と宗教、そして誘拐事件の別の側面
加えて、外交官はナイジェリアの複雑な歴史と宗教についても語る。
「ナイジェリア北部には、北アフリカのイスラム諸国とサハラ砂漠をはさんだ交流があり、早くからイスラム教が浸透していました。13世紀から19世紀まで、この地方はハウサ諸王国やボルヌ帝国などのイスラム国家の支配下にもあったのです」
「その一方、南部にはキリスト教徒や、祖先伝来のアニミズムを信じる民族が多く暮らしていますが、北部にもキリスト教徒のコミュニティは点在しています」
日本ではほとんど報じられていないが、今回誘拐された女学生のほぼ全員が、このようなナイジェリア北部のキリスト教コミュニティに属している。どうやら事件は、イスラム教徒とキリスト教徒の人口がほぼ拮抗するナイジェリアでの、宗教対立的な色彩も混じっていたようだ。
今月9日、ボコ・ハラムは4月の誘拐事件にほど近い村で、さらに約20人の女子学生を誘拐したと伝えられている。
(文=櫻井慎太郎)
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2024.10.02 20:00心霊外交官が語ったイスラム過激派「ボコ・ハラム」の実態!! なぜ彼らは残虐事件を繰り返すのか?のページです。テロ、アフリカ、イスラム、櫻井慎太郎、ボコ・ハラムなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで