天文学的な大群! 数十億ものクラゲのような謎の生物がビーチに侵入!
■いまだ謎が多いカツオノカンムリ
カツオノカンムリについて、モンテレー・ペニンシュラ・カレッジの生物学教授のケビン・ラスコフ教授は南カリフォルニアのラジオ局「Southern California Public Radio」のインタビューにこう答えた。「驚嘆すべき数です。私は学生と一緒に数えましたが、1メートル毎に1,000個以上があり、合計数は天文学的数字になるでしょう」。またラスコフ教授は、「クラゲは通常、はるか沖合に住んでいます。何が陸に彼らを向かわせたのかは謎です。この様な現象を最後に見たのは、8~9年前です。カツオノカンムリは、風の流れによって最近、より動きやすくなっているようです」とも語った。
しかし、カツオノカンムリの生態は未だ謎の部分が多い。教授は、カツオノカンムリはサンゴのように群れを作ると考えられています。実はどれが1つの個体で、どこまでが群生部分なのか判断することは簡単ではありません。この問題は何百年もの間、生物学者を困らせてきました」と語る。またラスコフ教授はカツオノカンムリを扱う時には注意する事を勧める。
「カツオノカンムリは、人間の皮膚を刺し通し神経に達するほど強くはありません。しかし、中にはクラゲ毒にとても敏感な人もいますので」と教授は蜂を例にとる。蜂に刺されても全然問題の無い人もいるが、深刻な健康問題を起こす人もいる。
■今年はカツオノカンムリの当たり年!?
どうしてカツオノカンムリは今年に限って、ものすごい数が浜辺に打ち上げられるのだろうか? 何人かの研究者はカツオノカンムリに限らず最近、クラゲの数が増え、またサイズも大きくなっていると報告している。
理由の1つに挙げられるのは、農業で使用される肥料や化学薬品が海に流れ込み、クラゲ類の餌となる海藻とプランクトンの増加が予想されている。また、漁獲量の増大によって、クラゲ類の天敵が減少していることも理由の1つだそうだ。
さらに、もう1つ別の理由に暖冬がある。イギリスでは去年と今年は暖冬で、それがクラゲの繁殖を容易にした可能性があるらしい。反対に、非常に気温が低かった昨年以前は、クラゲを見かける事が少なかったと言う。
ここにモンテレー・ベイ水族館(Monterey Bay Aquarium)が立ち上げた「Jellywatch」というサイトがある。クラゲとクラゲに関連する世界中の海洋生物の現れた場所や種類を記録し、生態系を監視するためのサイトだ。世界中からクラゲ類の情報を集めているので、クラゲに興味のある読者の方は日本のクラゲの報告をして頂きたい。
(文=美加リッター)
参考:「Southern California Public Radio」、「National Geographic」、「AOL」ほか
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