脳は考えられていたほど複雑ではなかった! 全容解明も近いか?
■脳活動の全容解明への扉を開いた

これまで脳の研究は電極棒を使ったり、MRIで撮影したりすることが主流であったが、正確な脳の働きを捉えることは難しいと言わざるをえなかった。しかし今回の電位感受性色素を用いて脳の活動を探る実験は、今後の研究を一気に推し進める可能があるということだ。
今回の実験で特定した脳内の電気信号の“アンサンブル”は4種類ということだが、今後一つずつ“レパートリー”を増やしていけば、人間の脳活動の全容解明も夢ではなくなることになる。ウィリアム・フロスト教授は「(今回築き上げた実験方法によって)脳内の神経細胞ネットワークを解明するにあたり、これまで数年かかると思われていた作業が数時間に短縮できる」と興奮を隠せない。
これを聞いて思い出されるのは、2003年に解読の完了が宣言された「ヒトゲノム計画」だ。それまで、途方もない年月が費やされると半ば絶望視されていたヒトゲノムの全塩基配列の解析だったが、国際的な協力体制による“人海戦術”によって着実に推し進められ予定よりも2年早い13年間で解読を完了したのだ。近年の生物学における輝かしい金字塔であり、まさに不可能を可能にした人類の偉業といえるだろう。そして今、これと同じようなことが人間の脳活動の解明でも起きるのか、今後の動向にも注目したい。
(文=仲田しんじ)
参考:「Daily Mail」、「Neuro Science News」ほか
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