人間の手はチンパンジーの手よりも原始的で未発達だった!!

 地球の支配者である我々は、人類こそが、この星のどの生物よりも進化した存在であると考えがちである。しかし、それは思い上がりだと釘を刺すかのような衝撃の研究結果が発表された。「人間の手は、チンパンジーの手よりも原始的である」という、驚くべき主張の詳細についてお届けしよう。

人間の手はチンパンジーの手よりも原始的で未発達だった!!の画像1画像は「Discovery News」より引用

 今月14日、米「ディスカバリーチャンネル」をはじめとする複数の海外メディアが報じたところによると、今回の研究結果はジョージ・ワシントン大学ヒト科純古生物学高等研究センターのセルジオ・アルメシハ博士率いる研究チームによって、学術ジャーナル「Nature Communications」上で発表されたもの。

 研究チームは、現生人類や猿人(初期人類)、チンパンジー、オランウータン、ゴリラなどの手の構造を解剖学的に分析。人間とチンパンジーの共通の祖先と考えられているプロコンスルの手の構造と比較した。すると、現生人類や猿人の手とプロコンスルの手にはほとんど違いが見られない一方、チンパンジーの手は大きく異なる特徴を示したという。

 人類の手は、親指が他の指と比べて相対的に長い構造になっており、指先どうしをくっつけることでモノをしっかりと掴むことができる。かたやチンパンジーの手は、親指と比べて他の指が長く、幅も狭い。この手によって、チンパンジーは木登りを得意としているのだ。

 つまり手という身体の一部に絞って見れば、現生人類の手は太古の昔に進化を止め、原始的な解剖学的構造を維持しているのだ。そしてチンパンジーは、自らの生息する環境に合わせ、手の構造を進化させ続けてきたというわけだ。ちなみに、ゴリラの手は人類に近く、オランウータンの手はチンパンジーに近いらしい。中新世後期(1200万~500万年前)の大量絶滅期を生き延びるため、生息場所や身体を変化させた我々の祖先だが、木の上を目指したものがチンパンジーやオランウータンとなり、手を進化させていったのだ。

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