ガンは“感染”する ― 前代未聞！サナダムシにうつされたガンで死んだ男＝コロンビア

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　この症例は、医学雑誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン（NEJM）」に発表された。筆頭著者であるCDCの病理学者エイティス・ミューレンバックス博士はBBCの取材に対し、「こんな新しいタイプの症例を発見し、我々は興奮しています。サナダムシがヒトの体内で成長し腫瘍を引き起こし、最終的に身体中に広がるなんて。医学的には画期的な発見です」と、驚きを隠せない。だが、これは非常にレアケースであると念を押している。

　また「この種のサナダムシは世界中で見つかっており、HIVのような免疫不全患者が世界中に何百万人といることを考えれば、新たに同様のケースが見つかっても不思議はないでしょう。この分野は、さらに調査研究が必要とされるところです」と述べている。さらに研究者たちは、“サナダムシが引き起こすがん”が見逃されている可能性を指摘している。特にHIVと小型サナダムシが蔓延する発展途上国では多いのではないかと。

　CDCによれば、サナダムシの侵入を阻止する最善策は、手洗いと、野菜は衛生管理された調理器具の環境のもと丁寧に調理して食べることだという。基本的すぎて見過ごしがちなことだが、今世紀の脅威は、思いのほかミクロな世界から始まるのかもしれない。
（文＝佐藤Kay）

参考：「Daily Mail」、「BBC」、「Geek」、ほか

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