苦悶の表情、不自然に曲がった骨…寺院で発掘された6体の遺骨! プレ・インカ文明、凄惨な生贄儀式が明らかに=ペルー
■生贄の女性たちが秘密裏に神へ捧げられていた!?
発掘を指揮した考古学者エドガー・ ブラカモンテ氏は発掘場所で行われていた儀式はおそらく私的なもの、と指摘。「神官が女性たちを秘密裏に神に捧げていたのだろう」と述べ、寺院は生贄を捧げるためだけの目的で使用されたのではないかと推測しているという。当時の犠牲者はおそらく捕虜か奴隷だったのではないかと見られている。
神へ犠牲を捧げる行為に関する明確な理由や詳細についてはまだ謎の部分が多いそうだが、後に栄華を極めたインカ帝国が同じ形式を採用したことはほぼ間違いないであろう。
特にインカ文明においては生贄の数や残酷さも増しており、幼い子どもたちが犠牲となっていたこともあった。去年の秋にインカ帝国最後の都市があったビルカバンバ山群を訪れたスペインの探検チームは、遺跡群のそばの洞窟で15世紀に生贄とされたと見られる遺骨などが埋葬されているのを発見。インカ帝国では「人間の子どもがもっとも純粋である」と考えられており、カパコチャと呼ばれるインカの生贄の儀式では、飢饉や皇帝崩御の神事の際に子どもを人身御供にして神に捧げることとなっていて、豊作や国の安泰を祈祷していたという。
インカの信念から、生贄となることは大変な名誉であり、美しい子どもであることが条件だった。選ばれた子どもは一度家族の元へ返されて一緒に過ごした後に山へ連れて行かれてトウモロコシから作られた酒(チチャ)や麻薬の原料(コカ)によって眠らされ殺害された。そして100以上もの精巧な装飾品や上等な衣服を身につけて埋葬されたという。
今回の発見により、生贄を神に捧げる儀式が少なくとも1200年前より行われていたことが明らかになったのだが、いったいどれだけの血が流されたのだろうか……。
(文=Maria Rosa.S)
参考:「Daily Mail」ほか
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2024.10.02 20:00心霊苦悶の表情、不自然に曲がった骨…寺院で発掘された6体の遺骨! プレ・インカ文明、凄惨な生贄儀式が明らかに=ペルーのページです。生贄、Maria Rosa.S、インカ、埋葬、祭などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで