小保方晴子氏の「若山教授・黒幕陰謀説」は不当! 科学ライター2人が科学界のドロドロと手記について激論

sci_news_in.jpg「サイエンスニュース・http://sciencenews.co.jp/)」

 今年1月にオープンしたウェブサイト「サイエンスニュース(http://sciencenews.co.jp/)」。「科学で世界をブリッジする」をコンセプトに、科学の世界とそうではない世界をつなぎ、科学の面白さをたくさんの人に伝えている。

 物理・数学・宇宙・化学・生物などの科学系のすべての分野をカバーし、難しい事柄でもより多くの人に伝えるためのわかりやすい、科学的知見に立った解説が注目を集めている。

 そんな「サイエンスニュース」で編集統括を務める、トカナでもお馴染みのサイエンスライター川口友万氏と、編集記者を務める山下祐司氏に、科学にまつわるあんなことやこんなことをインタビュー。(全8回予定)

obokata1-729.jpg※写真=小保方晴子/撮影=吉田尚弘

 初回である今回は、STAP細胞の問題について小保方晴子氏の手記『あの日』(講談社)が出版された件について2人に直撃してみた。


■科学者になれなかった小保方氏

DSC_1779.jpg山下氏

――先日、小保方さんの手記が出版されまして、その中で、“研究室内で陥れられた”みたいな話が出ているんですけど、科学者の間ではそういうことってよくあるものなんですか?

山下祐司氏(以下、山下) どうなんでしょうね。誰かを陥れようとかハシゴを外そうとか、実際に見たことはないです。もちろん、人間なので政治的なものもありますし、お金も絡んでくるので、複雑なやり取りはあると思います。

――それは研究室に限ったものではないですもんね。

山下 そうです、人間なんでやっかみとかありますし。小保方さんの手記を読んで思ったのは「あ、こういう(小保方さんみたいにずさんな)人、社会には普通にいるよね」ってことです。

――確かに、小保方さんみたいに、やることやらないでやっかむ人いますよね。

山下 そもそも(小保方さんのケースは)科学者だから云々という話じゃない。科学者ならデータを積み重ねますし、科学はちゃんと証拠を見せなくてはいけない。科学と普通の社会はそこがやっぱり違うのに、混同している。

――科学をするならちゃんとデータを残さないと説得力を持たないということですよね。小保方さんの例でいうと実験ノートとか。あのノートの残し方も決まっているものなんですか?

川口友万氏(以下、川口) やってれば自然とその人なりの書き方になるものですが、指導教官のやり方を真似たりすることが多いですよね……、まあ、真似たほうが早いですし。

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