タイで大流行の「ルクテープ」人形! 人間の魂が憑依する“幸福の人形”に隠された秘密とは?
■ルクテープ誕生の経緯
さて、タイでは社会現象化しているルクテープだが、そのブームのきっかけは1人のタイ人女性にあった。首都バンコクの近郊に暮らすマナニャ・ボーンミーさん(49)こそ、今から3年前に初めてルクテープ人形を作った女性だ。
もとは、性格に問題がある息子の身代わりとなる人形を作ったのが始まりで、それが評判を呼び、ほかの人々のためにも人形を作るようになったそうで、現在では自宅を工房にして多くのルクテープを製作・販売している。
彼女は、作り上げたルクテープ人形に販売する前から名前をつけ、あらかじめ「魂」を込めているという。そして、完成した日を誕生日として年齢もカウントするというコダワリようだ。
それが、芸能人をはじめとする著名な人物へと広まり、彼らが次々と所有し始めたこともルクテープの人気に火がついた要因のひとつだ。ルクテープに良い服を着せて食事を与えていたら仕事で成功したと主張するDJや歌手もいる。
■ルクテープで宝くじ当せん!?
では、タイの一般市民はルクテープからどのような恩恵を受けているのか? 筆者は本記事のためにタイ人の妻に情報収集を依頼し、某SNS上で、とある女性とコンタクトすることに成功した。仮にAさんとするが、彼女はルクテープが金運と幸運をもたらすものと信じて疑わない。「ルクテープは、子どもや友人同然だ」と言い切った。
そんなAさんの話によると、宝くじが大好きな彼女は日頃からルクテープに願をかけて大切にしていたが、これまでに2回も当せんを果たしたという。1回目は5,000バーツ(約17,000円)が当たり人形のおかげだと喜んでいたが、そのうちに再び当たり、なんと45万バーツ(約150万円)を手にしたという。タイの物価を考えれば、これは300~500万円くらいの価値はあるだろう。
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