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深海でネオンのように光る謎の生物とは?

■サメだけじゃなかった!? 深海で光る生物たち!!

 科学者たちはサメの目カメラと共に夜間、南カリフォルニア沿岸に位置するスクリップ・キャニオンというスポットで潜水調査を行った。サメの目カメラに搭載された青色灯の照射に刺激を受けたサメたちが生物蛍光によって光る深海を撮影したところ、カメラは深海へ潜れば潜るほどサメの肌がさらに光ってゆく様子を写していたのだ。

 スパークス氏は「生物蛍光によって暗い深海でも仲間の姿をお互いに確認し合うことができ、コミュニケーションの手段としても利用されているのではないか」と語る。

 スパークス氏と彼の率いるチームは既に180種類以上の生物が同様に光を放つことを調査しており、最近の調査報告では昨年、南太平洋のソロモン諸島で絶滅寸前と言われているウミガメの一種、タイマイが世界で初めて生物蛍光によって鮮やかな赤と緑色を放っている様子を記録している。また紅海では色とりどりに光るサンゴも発見され、その鮮やかな色に目を奪われる。これらの調査結果は4月25日付の科学誌「ネイチャー」のオンラインジャーナルである「サイエンティフィック・レポート」に詳しく掲載されている。

 深海というのは、光が全く届かない闇と、深海に暮らす生物たちのための静かな世界だと思っていたが、どうやら大きな勘違いだったようだ。真っ暗なはずの深海は案外ネオンカラーに彩られた賑やかな場所なのかもしれない。
(文=清水ミロ)

参考:「Daily Mail」、「Scientific Reports」、「American Museum of Natural History」、ほか

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