深海でネオンのように光る謎の生物とは?
“蛍光”と聞くと、学生時に教科書を彩っていた蛍光ペンや夜間工事現場の作業員が身につけるベストの蓄光テープなど、注目すべき物や場所を照らす素材を連想するが、その眩しい光は、どうやら私たちの暮らし以外の場所でも重要な役割を担っているようだ。4月26日付の「Daily Mail」にてその詳細が報じられている。
■蛍光緑が眩しい! 潜れば潜るほど変化する体!!
世界中に約500種類が生息しているといわれるサメはその体型も生態もさまざまだ。体長約22cmと極小のものから、およそ14mと最大のジンベイザメまでが水中を泳ぎまわっている。今回はその中から特異な性質を持つサメを見ていただきたい。
西部大西洋に分布するクサリトラザメと太平洋東部に見られるアメリカナヌカザメだが、このサメたちは砂の寝床に潜み隠れてる時や、ゴツゴツした岩場をのんびり泳ぐ際にある能力を発揮するのだ。
アメリカナヌカザメは水深90mから200m、クサリトラザメは水深460mより深い場所に生息しているが、地上の光が全くと言っていいほど届かない場所で泳ぐこれらのサメたちの体が蛍光の緑色に輝き出すのだ。現在調査を行っている科学者たちは、これらのサメが光るメカニズムと、深海へ潜れば潜るほど蛍光色が強くなることを発見したという。
■何が違うのか? 蛍光と発光の違い
ニューヨークにあるアメリカ自然史博物館の調査員たちは、サメが光るのは仲間たちとコミュニケーションをとるためだと信じている。また調査員たちはこの現象を「生物蛍光」と呼んでいる。生物蛍光とは生物の体表面に、深海に届く唯一の光の波長といわれる青い光があたると、違う色の光を放出する能力であり、アンコウなどが化学反応によって光を生成し、自らが発光して獲物を誘導する「生物発光」とは異なる現象だという。
深海でサメが光るその仕組みを明らかにするために、同博物館で魚類学の管理を担う学芸員のジョン・スパークス氏とその同僚たちはサメの目に映る深海を捉えようと、僅かな光の中でも深海が見えるサメの目の性質を再現したサメの目カメラ(シャークアイ・カメラ)を作成した。
サメの目は網膜内の視細胞の一種である桿体細胞が非常に長いがゆえに深海のように暗い場所でもよく見えるのだと言う。このサメの目カメラで調査員たちはクサリトラザメとアメリカナヌカザメの二種の生態を詳しく調査した。
またニューヨーク州にあるコーネル大学で、世界最高峰と評される獣医学の専門家であるエリス・ロウ氏は、クサリトラザメとアメリカナヌカザメが暗い所で、どの程度物が見えるかの度合いを表す低照度感度が、人間の100倍以上優れていることを発見している。
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2024.10.02 20:00心霊深海でネオンのように光る謎の生物とは?のページです。清水ミロ、サメ、深海、発光、蛍光などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで