ヒマラヤで発見された233万年前の「奇跡の“凍った”洞窟男」は本物か? ホモ・ハビリスの謎とは?
2014年、ヒマラヤへ遠征に行ったノルウェーとスウェーデンの合同登山グループが期せずして発見した、一体のミイラは本物だったのだろうか――?
■「ホモ・ハビリス」の冷凍ミイラを発見か?
ヒマラヤの山中という場所柄、過去に不運にも命を落とした人も少なくなく、年月を超えて遺体や遺品が見つかることもあるが、発見されたのはなんと「旧石器時代の男性のもの」だというから驚きだ。
現場は、激しい雪崩が続いた後に浮上したと見られる複数の洞穴の中のひとつだったという。洞穴はそれぞれ大きさが異なっており、合計65もあった。
中を探索していたメンバーは何かにつまづいた。
一見ただの岩に見えるそれに目を凝らして見ると、驚くことにじっとこちらを見上げて何かを訴えかけるような二つの目が……。氷に閉じ込められたことが理解できていないような、まるでまだ生きているような表情を浮かべている、白骨化した遺体が氷の中に埋れていたのである。
主要な骨格を分析した結果、およそ233万年~144万年ほど前の初期ヒト族の一種ホモ・ハビリスの男性のものであることが判明。ホモ・ハビリスは旧石器時代の、猿人と原人の中間的段階であったと位置付けられている。
これは、ヒマラヤ地域でこれまでに発見されたものの中で最も古い時代のものだという。
石を削った簡素な一本の槍と2、3のぼろぼろの皮製のアイテムも同時に見つかっているが、これはまさにこの時代からヒト族が道具として石器を使用し始めたという知性を示しているもので、現在は慎重に分析、復刻が行われていると伝えられている。
■アフリカからヒマラヤへとやってきた謎
氷に覆われて外気から守られていたためだろうか保存状態は非常に良く、“奇跡のフローズン洞窟男” と呼ばれているというこのミイラ。男性は類稀なサバイバル能力とDNAを持っていたのではないか……、とも推測、議論されているそうだが、このヒトの種がどのように世界へ広がって行ったのかという問題に、専門家らは頭を悩ませているという。
もともとアフリカを起源とするホモ・ハビリスがどうやって遥か遠いヒマラヤ山脈までたどり着いたのか、またヒマラヤの厳しい気候の中でどのようにして生き延びたのか? 今回の近隣地域にほかのヒト族や動物などが同じように氷の中に眠っている可能性もあり再探索が望まれるものの、辿り着くまでの過酷な道のりと不安定な気象状況のせいでなかなか難しいのだそうだ。
さて、ひとつ重大なことを伝えておきたい。この世紀の発見を報じているのは、信憑性の低いニュースメディアとして認知されている「disclose.tv」だけなのである。主要な科学誌はまったく取り扱っていないことから、この写真は「亡くなった現代人」または「フェイク」だとみる声も多い。
とはいえ、もし本当にホモ・ハビリスが発見されていたら……と思うと、それだけで胸が躍るのではないだろうか? 現生人類の我々がどこまで遡って先史時代の謎に迫ることができるか、今後も楽しみである。
(文=Maria Rosa.S)
参考:「Disclose.tv」、「Freak Lore」ほか
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2024.10.02 20:00心霊ヒマラヤで発見された233万年前の「奇跡の“凍った”洞窟男」は本物か? ホモ・ハビリスの謎とは?のページです。ミイラ、Maria Rosa.S、原人、洞窟、原始人、ホモ・ハビリス、旧石器時代などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで