結合双生児の巨人だった!? 身長3.7m、パタゴニアの“双頭”ミイラ「Kap Dwa」の謎
娯楽の少なかった時代、いわゆる “見世物小屋” は人々の楽しみのひとつでもあった。サーカスや動物園、フリークスや蝋人形展示など、さまざまな要素をミックスさせて各地を巡業していたのだ。
■身長3.7mの双頭の巨人「Kap Dwa」
これを興行として成功させたのは、19世紀、アメリカ人の「大ホラ吹き」ことP・T・バーナムだったが、世界各地の伝説や物語を織り交ぜながら、さまざまな動物の死骸からドラゴンやユニコーンなどの空想上の生物の剥製を作り、見世物にして多くの客を動員した。
しかしながら数あるアトラクションの中でも、最も有名で人気のあったのは「Kap Dwa」と呼ばれた双頭の巨人のミイラだ。はるかさかのぼること大航海時代の1673年、スペイン人が南米パタゴニアで発見し捕らえたと伝えられており、身長はなんと3.7mを超えるほどだったという。
船のメインマストにくくり付けられて、生かしたまま本国へ連れて帰る予定だったが、逃げようとするKap Dwaと船員たちの激しい攻防戦の末、巨人は胸を刺されてそのまま死亡してしまったそうである。
その後の詳細は不明だが、判明しているところではミイラは19世紀にイギリスに渡り、1914年よりノース・サマセット地区にあったエドワーディアン・ホラー・サーキットという見世物小屋で45年間展示され続けた。
1959年にトーマス・ハワードなる人物に購入されて、さらに何人かの手を経由してから米メリーランド州ボルチモアでロバート・ガーバー夫妻がオーナーの、アンティークを扱う会社の所有となり、コレクションの一部として飾られることになったのである。ガーバー氏はミイラの出処について、「犯人は不明だが胸を槍で刺された状態でビーチで発見された。その後ミイラ加工され、現地パラグアイで崇拝されていた」という異なる説明をしている。
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