【脳科学】芸術鑑賞が“変性意識”を生み出していたことが判明!最新の実験が200年前の哲学説を裏付けた!=オランダ
ドンヘン教授は引き続き2回目の実験を実施。今度は「芸術作品」と「現実の出来事」に加え第3の要素として「映画やドキュメンタリー映像」とされる写真を導入したそうだ。すると、1回目の実験結果とは打って変わり、大脳の活動に有意な差が認められなかったという。
「2回目の実験では、文脈の効果は思っていたよりも複雑だということが分かりました」(ドンヘン教授)
「我々はまだまだ自発的な感情が起こるメカニズムを理解し始めたばかりです。感情の機微を解明するには、さらなる研究が必要です」(同)
今回の実験では「芸術作品である」と事前に教えてしまっているため、「美しいもの」を見た時の反応というよりは、「美しい/芸術とされているもの」を見た時の反応を計測していることから、カントやバローの美学理論よりも、現代美学において最も有名な米哲学者アーサー・ダントーの「アートワールド論」の脳科学的裏づけとしても有効かもしれない。ダントーによると、芸術は制度的であり、芸術評論家など「アートワールド」の住人に「芸術」だと認定されさえすれば、どんなものでも芸術作品になってしまうという。
とはいえ、今後の研究次第では、人間が“美”を感じる条件が科学的に解明され、ゆくゆくはAIがあらゆる芸術作品を自動的に生み出すようになるかもしれない。その時セザンヌやバッハの作品は価値あるものとして残っているのだろうか……。
(編集部)
参考:「Daily Mail」、ほか
※ 本記事の内容を無断で転載・動画化し、YouTubeやブログなどにアップロードすることを固く禁じます。
人気連載
“包帯だらけで笑いながら走り回るピエロ”を目撃した結果…【うえまつそうの連載:島流し奇譚】
現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...
2024.10.02 20:00心霊【脳科学】芸術鑑賞が“変性意識”を生み出していたことが判明!最新の実験が200年前の哲学説を裏付けた!=オランダのページです。芸術、脳科学、美学、アーサー・ダントー、美的距離などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで