被災地は150年前にも「復興に失敗」していた! 現代アートが生んだ「新しい寺」で慰霊、鎮魂… 新世代が問いかける真の復興!
2018.01.16 16:00
第一会場「Zitti」 弓塲勇作の作品
「僕らにとって、最も重要なのは『新しいお寺を作る』ことだったんです」
そう語るのは、黒瀬陽平。現在、彼のキュレーション&演出のもと、芸術家集団「カオス*ラウンジ」による「新芸術祭2017 市街劇『百五〇年の孤独』」(2018年1月28日まで、金土日のみ)が開催中である。
第一会場「Zitti」 名もなき実昌の作品
芸術祭の説明で、いきなり「お寺」なんて言葉が出てると、びっくりしてしまうかもしれないが、震災復興をテーマに福島県いわき市で、芸術祭を毎年続けてきたカオス*ラウンジにとっては、自然の流れだったという。そこには、震災で亡くなった方々への供養と鎮魂の思いがある。
黒瀬陽平(カオス*ラウンジ)
「震災後、現代の日本において、美術や宗教というものが機能していないと強く感じました。そういう意味で、僕らは、災害に負けたと思っています。だから、復興は被災地だけの問題ではなく、美術においても必要だったんです。まずは自分たちがずっとやってきた現代美術から、もう一回復興していこうと、この新芸術祭を続けてきました」
黒瀬は、そう続ける。第3回目となる今回の芸術祭では、JR泉駅周辺に、作家約30人の作品が点在し、観客は各会場で手紙と地図を受け取り、町を歩きながら、それらを観て回ることになる。そのようなツアー形式の展示が、タイトルに「市街劇」とある所以である。
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