バッキバキに剥き出しの“東京”を撮る写真家・新納翔！ 圧倒的な都市の“核”を捉えた写真集『PEELING CITY』を語る！

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『PEELING CITY ― 都市を剥ぐ』新納翔

■スナップで都市を撮る

　都市を撮る際には幾つものアプローチがある。新納氏のスタイルはスナップだ。このスタイルには10代の頃の新納氏の日常と繋がっている。

新納「学生時代に塾をサボってた時、ゲーセンに行ってお金がなくなったら家まで歩くしかない。 GPSなんてなかったから地名も知らない変な場所に入っていく。足が棒になって町灯りが見えてやっと家に帰れる。当時カメラは持っていませんでしたけれど、その冒険の続きを今でもやっている感じなんです」

　見知らぬ場所を無目的に歩く。目の前の風景は刻々と変わり、偶然、心を震わせる何かに出会う。きっかけが時間潰しにあったとはいえ、第一発見者になることに快感を覚える新納氏にとってはたまらない行為だったのだろう。

 
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