医療用大麻研究者が死体で発見される! 製薬業界最大のスキャンダルに発展する可能性は?

 ホリスティック医学をご存じだろうか? 大手製薬会社が薬で人体の治癒を目指すことに対し、ホリスティック医学者は患者の抱える環境や心理などを複合的に見直すトータルケアを目指している。病気治癒という同じ目標を持ちながらアプローチが異なることから、両者は相いれない関係にある、との見方も存在する。


■大麻医療の先鋭者の医師が自宅で遺体で発見される

 先日、ホリスティック医学の先鋭者で、元ミスジャマイカでもあるフォーブス博士が、自宅で遺体で発見された。部屋には遺書がなく、遺族も警察に「自殺をする理由は全くない」と供述している。死因を特定するにあたり遺体を調べると、腹部に刺し傷があった。

 警察は、殺人事件の可能性を念頭に置き、捜査を始めた。そして、彼女の部屋から何も盗まれていないことから、強盗の可能性はないとみられ、彼女を殺したのは「ただフォーブス女史に消えてほしかった」立場の人間と考えられている。

 もともとフォーブス博士は、大麻医療の先鋭者として非常に有名だった。彼女は「大麻に含まれるカンナビノイド成分を使うと、目の網膜組織に有効作用し低レベルの光をより視認できるようになる」と、主張していた。

「大麻を使う医療」というと、通常は心理的な作用を期待した新医療だと考えられがちだ。しかし、フォーブス博士の研究はあくまで目に対するものだったことから、大麻医療に対する偏見を覆すようなポジティブなイメージが、彼女を通して徐々に生まれつつあった。

医療用大麻研究者が死体で発見される! 製薬業界最大のスキャンダルに発展する可能性は?の画像1 「Disclose.tv」の記事より

 そして、このように医療関係者が大麻使用を勧めると混乱に陥るのは、これまで大麻に頼ることなく多くの薬を生産しその利権を守ってきた“保守層”である。実際に、医療用大麻の是非が問われると、「大麻は体に悪い」と主張する特定の保守グループが必ず登場する。特に、医薬品の既得権は持つものの大麻の既得権を持たない企業や、その裏で暗躍する政治家たちの抵抗は激しい。

 筆者自身、大麻などには興味がないし、万が一自分が病気にかかり「大麻を使ってケアしてあげます」と医師から言われたら、露骨に抵抗してしまうだろう。その意味では、筆者は保守層である。しかし、それはそれとして、研究者が何を研究しようとそれは各人の自由だと思っている。

 そもそも、医学博士は研究者なのだから、新境地に着目して研究を続け世に公表することは何ら悪いことではないし、発表する行為自体は研究者の自由であり権利だ。しかし、「その自由をスルーできないグループも存在すると思いませんか?」と問われたら、なんとなく見当をつけてしまう。そのグループとは、我々一般市民と同様、マリファナの医療使用における既得権を持っていないだけではなく、「自分以外の誰かがそれを持つようになったら困る」側なのだろう。

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