世界初のバーチャルプレデター「サイバースラッグ」爆誕! 自己を認識、空腹を感じ貪欲… 次はサイバー人間か!?
サイバースラッグのプログラムはインターネット上に公開されており(http://mikhailvoloshin.com/cyberslug/)、ブラウザからプレイできる。画面上にはサイバースラッグと餌となる三色の光点が表示されている。サイバースラッグは餌の合間を動き回るのだが、お腹が減る(画面右下のHungryというインジケーターが赤くなる)と捕まえて食べる。
緑(Hermi)はおいしくて嫌なにおいはなく安全な餌、赤(Flabe)は栄養価が高いが嫌なにおいを発している上、食べると痛い餌、青(Faux)は赤の模倣者で同じように嫌なにおいを発するが痛みはないという餌だ。当然サイバースラッグが好むのは緑の餌だ。いずれも周囲に淡い光を放っているが、これはにおいを表し、濃いほど強い。光点の数は右上で変更することができ、一旦停止して再生することで設定を反映できる。
餌の比率や数を変えつつシミュレーションを眺めるほか、サイバースラッグを“つまんで”餌の近くに運ぶこともできる。お腹が減っていないときは赤や青の餌から顔を背けるが、空腹時には逆に食べようとする様子が分かる。
ジレット氏によれば、サイバースラッグが再現しているのは、非常に原始的な目標の競合と意思決定のシステムだ。今後は社会性や認知機能を高めるため、さらに回路を追加していくとのことである。論文は今年2月に専門誌「eNeuro」に掲載された。
今回のシミュレーションは非常に単純で原始的なものだが、いつかは我々の複雑な脳も、サイバースラッグのようにシミュレーションできる日が来るのだろうか?
参考:「Science Daily」「Illinois News Bureau」「eNeuro」ほか
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