ネッシーVSノストラダムスVSユリ・ゲラー! 『緊急検証! THE MOVIE』が“オカルト=オワコン”説を覆す!

■『緊急検証! THE MOVIE』が70年代オカルトを乗り越えられるか?

kinkyu (4).jpg70年代オカルトをテーマにトークする出演者(左から吉田悠軌、辛酸なめ子、大槻ケンヂ、逸見太郎)

『緊急検証! THE MOVIE』のテーマは70年代オカルトだが、当時のようなオカルトブームは再び来るのだろうか? また、日本のオカルト史において、『緊急検証! THE MOVIE』はどのような役割を担うのだろうか? 出演者それぞれの思いを紹介したい。

 70年代オカルトの再来は無いというのが出演者の見解だ。吉田悠軌は「今はコンプライアンスやポリティカル・コレクトネスとかあるので、70年代オカルトをもう一度というのは絶対無理」と断言し、山口敏太郎は「(70年代は)娯楽の少なかった時代だからみんなUFOとか超能力にバーっといったんです」と当時と現代の違いを指摘する。しかし、2人とも、70年代オカルトブームとは異なる新しいオカルトブーム到来の可能性は否定しない。むしろ、山口は「局地的なオカルトブームはもう起こっていると思うんですよ。だから、これからどう手を打つかが本当のブームになるかどうかの境目だと思っています」と前向きだ。

『緊急検証! THE MOVIE』には、70年代オカルトをリードしてきた伝説的な人物が多数登場する。辛酸なめ子は「レジェンド的な方が出てきたので、その発信力に是非頼りたいです」と期待を膨らませ、逸見太郎は「(映画を観に来た人たちは)70年代に一世を風靡した方々を見てググりたくなるはず」とオカルトファンの広がりを予想する。一方、大槻ケンヂは「70年代のオカルト時代は強力でした。一つの型ができていたので、それを崩す何かがあれば面白いですよね」と、『緊急検証! THE MOVIE』が70年代オカルトを乗り越える可能性を示唆した。

 1981年生まれで70年代オカルトは経験していない中沢健は、「物心ついたときにはネッシーが存在していたし、好きだったので、こんなに面白いエンターテイメントは無いと思った」と子ども時代を振り返った。中学時代にUFOを呼び出そうとしていじめられたにもかかわらず、「好き」という気持ちはずっと消えなかったという。そんな中沢は、「その気持ちをこの映画を通して伝えられればうれしいです」と微笑む。

kinkyu (8).jpg「現実がオカルトなんですよ」と力説する飛鳥昭雄

 オカルト三銃士最年長である飛鳥昭雄の「現実がオカルトなんですよ」という言葉は哲学的だ。飛鳥は、天文学が占星術から、化学が錬金術から誕生したという歴史的事実をふまえ、「(現代人は)オカルトだらけの中にいるからオカルトに気付かないんです。我々は『実はこれはオカルトなんですよ』と知らしめる役目を果たしているんじゃないかな?」と自らの使命を熱く語った。

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