池上彰も触れない、海の水質悪化で「魚たちがセックス狂になる」可能性とは!? 下水に流れ込む抗うつ薬が原因!

 12月15日放映の「池上彰のニュースそうだったのか!!」(テレビ朝日系)では、住む人のいなくなった限界集落やセクハラ、医療費といった社会問題について、世界の国々はどう向き合い、対処しているのかを取り上げる。世界各国で起きている様々な問題は、決して日本にも無縁ではない。例えば世界各地でのプラスチック製ストロー規制の動きを受けて、最近では日本でも一部の店舗やチェーン店でストロー廃止が始まりつつある。

 そんな中、新たな水質汚染問題が海外で話題になっている。それは、我々が普段お世話になっている医薬品による汚染だ。注目されているのが抗うつ薬に含まれるフルオキセチンである。アメリカでは抗うつ薬の使用が増えるにつれ、下水処理水中に微量ながらフルオキセチンが含まれるようになってきたというのである。その結果、魚が性欲旺盛になってしまう可能性があるというから驚きだ。

 今回は、この問題をいち早く紹介した今年10月掲載の記事を再掲する。プラスチックに続く環境汚染物質として“医薬品”が取り沙汰される可能性は高い。新たなリスクをこの機会にぜひ知っていただきたい。
(編集部)

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池上彰も触れない、海の水質悪化で「魚たちがセックス狂になる」可能性とは!? 下水に流れ込む抗うつ薬が原因!の画像1画像は「gettyimages」より

 現代人の生活は医薬品に囲まれているともいえるが、こうした各種の医薬品が環境を汚染している問題が昨今よく聞かれるようになってきた。最新の研究結果として医薬品による水質汚染で魚の行動が変化することが報じられている。水が抗うつ薬に汚染されると魚が“好色”になるというのだ。


■深刻化する医薬品汚染

 海洋のプラスチック汚染と並んで深刻な問題になっているのが自然環境の医薬品汚染である。先進国をはじめとする多くの現代人は医薬品が手放せない生活を送っているが、今後もますます医薬品の生産量は増え続けると予測されている。ある予測によれば2020年までには2015年の時点の医薬品生産量の124%に達するという。

池上彰も触れない、海の水質悪化で「魚たちがセックス狂になる」可能性とは!? 下水に流れ込む抗うつ薬が原因!の画像2Science Trends」の記事より

 使われなかった医薬品は適切に処理されなければならないが、残念ながら医薬品由来の多くの化学物質が自然環境に撒き散されている。2014年の調査によれば世界71カ国において自然環境中で600もの医薬品由来の化学物質を検出することができるということだ。

 こうして環境中に放たれた化学物質は生物と生態系にどんな影響を及ぼすのか。オーストラリア・モナシュ大学、マッコーリー大学、フィンランドのオーボ・アカデミー大学の合同研究チームが先日「Science of The Total Environment」で発表した研究では、抗うつ薬の成分がメダカにどのような影響を与えるのかを探っている。

 欧米で市販の抗うつ薬として広く使われているプロザック (Prozac) はもちろん商品名であり、その正体はフルオキセチン(Fluoxetine)という薬剤である。特にアメリカでは抗うつ薬の使用が増え続けており、今では下水処理水にも微量のフルオキセチンが混入しており環境中へと放出されている。

池上彰も触れない、海の水質悪化で「魚たちがセックス狂になる」可能性とは!? 下水に流れ込む抗うつ薬が原因!の画像3プロザック 画像は「Wikimedia Commons」より

 フルオキセチンが混入した水質は魚にどんな影響を与えるのか。研究チームはオスのメダカ(アメリカメダカ、カダヤシ)をそれぞれ低レベルと高レベルのフルオキセチンを混入した水槽に入れて35日間飼育し、身体と行動の変化を観察した。フルオキセチンに晒されたメダカたちにいったいどんな変化がみられたのか。

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