平成のお笑い業界は激変していた!? 霜降り明星のヤバさも…『教養としての平成お笑い史』 ラリー遠田×キックの発売記念対談
ラリー 武井壮さんとかはそういうタイプですよね。とにかくテレビに出たいと思っていて、ひたすら体を鍛えて、ネタを磨いて、テレビタレントがよく行く西麻布のお店に通って、そこで面白いと思われてテレビの世界に引っ張り出されるんですよね。そうやって真正面から「とにかくテレビに出たいです」って思っているのって、若手芸人でもあんまりいないかもしれないですね。
キック テレビって、そのうち今の民放が全部NHKみたいになると思うんですよ。今やっている民放のバラエティ番組とかは、例えばAbemaTVとかYouTubeとかに流れていくと思うんですね。その時代に、それでも真正面からテレビに出たいって考える人がいたら、それ自体がズレてるからちょっと面白いのかな、とか思ったりします。
ラリー 昨年の『M-1グランプリ』で霜降り明星が優勝したじゃないですか。彼らは史上最年少チャンピオンで、まだ20代半ばなんですよ。その後いろいろなバラエティ番組にも出ていて、めちゃくちゃ評判いいんですよね。視聴者にもウケてるし、スタッフにも認められていて。
やっぱり才能があるし、やる気があるし、キャラクターのかわいらしさみたいなのもあって。よしもとに久々に出てきたスターっていう感じがするんですよ。本人たちも「自分たちの世代でお笑い界を盛り上げていきたい」みたいなこと言ってるんです。そんなことを本気で言う若手芸人ってここ10年ぐらいいなかったと思うんですよ。お笑い界ではそんな熱いことをわざわざ口に出して言うのは恥ずかしい、みたいな風潮ってありませんか?
キック この間も霜降り明星の2人を『人生が変わる1分間の深イイ話』で見ていて、びっくりしましたからね。ここまでストレートに言うんだ、って。
ラリー ピュアなんですよね。彼らは高校の頃からお笑いをやっていて、『M-1甲子園』っていう高校生のお笑いコンテストにも出ている。だから、高校球児みたいな感覚で今もお笑いをやっているところがあるんですよね。そういう人って熱さが空回りしてしまいがちなイメージがあるけど、彼らはちゃんと面白いんですよね。面白くてあのキャラクターっていうのがちょっと新しい。
キック 霜降り明星のせいや君はイジメに遭っていたこともあったらしいですもんね。運をちゃんと貯めていた時期もあったわけだし。
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