パイロットがUFOを目撃してしまう“本当の理由”とは!? 「それは間接的なシグナル」米軍の新聞がガチ考察!

■「最も推定や修正を必要としない説明はたいてい真実」 

“UFO”を見てしまうもう1つの生物学的要因は疲労であると、米テキサス大学医学部航空宇宙医療センターのディレクターを務めるブライアン・S・ピンクストン氏は指摘する。長距離輸送など、任務によっては24時間以上航空機に搭乗するパイロットがいることを考えれば、ある意味では当然のことである。極端な疲労は脳の視覚野に目の前にはないものを知覚させる可能性があるということだ。

 また、自動運動効果(autokinetic effect)という現象もあり、これは暗い背景で小さな光る点を観測している時、それが不動のものでも動いているように見えてしまう現象である。

 上記のような生理学的な“錯視”は、もっぱら単独の目撃報告に適用できる説明になるが、では複数のパイロットが同じ“UFO”を目撃した場合はどんな説明が可能になるのだろうか。

 そのようなケースでは「単純さの原理(parsimony)」に基づき、新開発のドローンや航空機である可能性をまず先に疑うべきであると米ビラノバ大学の宇宙物理学者であるスコット・エングル助教授は指摘している。

「もっとも、推定や修正を必要としない説明はたいていの場合、真実でしょう」(スコット・エングル助教授)

 複数人が目撃した“UFO”が、地球外知的生命体のものであると感じられたとしても、可能性としては今まで見たことのないドローンや航空機である確率は高い。逆に単独での目撃報告であれば“錯視”である可能性が高いということになる。米軍が“UFO”目撃報告を公に扱い始めたといっても、その一番の理由が地球外文明の脅威に由来するわけではなさそうだ。

パイロットがUFOを目撃してしまう本当の理由とは!? 「それは間接的なシグナル」米軍の新聞がガチ考察!の画像3
「The Philadelphia Inquirer」の記事より

■“本物のUFO映像”が再び収集される可能性

 しかし、もちろんすべての科学者が、宇宙のどこかに生命が存在することを完全に否定しているわけではない。それどころか、決して少なくない科学者たちがこの宇宙で、私たちが孤独ではないことを確信している。

 生命にとって不可欠な物質である水が存在する可能性を持つ惑星を探している天文学者と、生命が35億年以上前に起こった時の地球の状態を研究する地質学者の両者がこうした見解に傾いている。

 しかし、それは我々とコミュニケーションが可能な“エイリアン”のような存在ではないという。米テンプル大学の地球環境科学者であるアレクサンドラ・ダバツ准教授は、地球外生命体は光合成以外の化学プロセスからエネルギーを引き出す生物ではないかと推察している。

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