タコは脳ではなく“8本の足”で考えていると判明! やはりエイリアンの末裔だった!?

 その奇妙な姿と驚くべき能力の高さから“エイリアン疑惑”すらささやかれる海の生物・タコ。その最大の特徴は吸盤のついた8本の長い触腕(いわゆる“足”)だが、最近の研究でその腕には意思決定能力があるらしいことが判明したという。科学ニュースメディア「Science Alert」(6月26日付)が報じている。

Octopus Arms Are Capable of Making Decisions Without Input From Their Brains (Science Alert)

タコは脳ではなく8本の足で考えていると判明! やはりエイリアンの末裔だった!?の画像1
画像は「Science Alert」より引用

 タコには脊椎動物のような中枢神経系はなく、ニューロン全体の3分の2が体全体、特に腕に集中して存在している。このような分散型の神経系は、例えば複雑な地形の海底で餌を見つけた時、どのように働いて複雑な処理を行っているのかはよくわかっていない。

「神経系のノードが互いにどのように接続されているか、未解決の疑問が多く存在します」

 そう話す米ワシントン大学の神経科学者ドミニク・シヴィティリ氏は、これらの疑問を解消すべくタコの研究を行っている人物だ。その研究に用いられたのは日本の食卓でもおなじみのミズダコ(Enteroctopus dofleini)と、太平洋アカダコ(Octopus rubescens)の二種類。これらのタコは約5億個のニューロンを持つが、そのうち約3億5千個が腕に沿って分布している。そのため、感覚情報を即座に処理し、餌や敵など外的要因に素早く反応することができるのだ。

 実験では迷路や岩などの障害物を置いた水槽に餌を隠し、タコがどのように動くか詳細に分析した。コンピュータプログラムにより、タコの腕の動きは定量化され、その連動の様子や脳からの指示を推定された。すると、腕が脳と独立した意思決定能力を持っているらしいことが示唆されたのである。

タコは脳ではなく8本の足で考えていると判明! やはりエイリアンの末裔だった!?の画像2
画像は「Getty Images」より引用


「タコの脳は脳を迂回する神経網を持っており、脳とは関係なしに、腕と腕の間で情報をやりとりすることができるのです。そのため、脳は腕がどこにあるのかよくわからないけれど、腕同士はお互いがどこにいるのかを把握しています。だから、這って移動している最中などにも腕の動きを調整できるのです」(シヴィティリ氏)

 この研究結果は、タコの腕が脳とは関係なしに餌を探したり、死体から切り離された腕が刺激に反応したりするという過去の研究結果とも一致する。身体中に分散した神経のネットワークがどのように機能し、感覚情報をどのように統合しているかを示す一例といえるが、脊椎動物とはかけ離れたその恐るべき機能性は、「タコはエイリアンの末裔」という印象をますます強めるものといえよう。

 シヴィティリ氏らの研究は、6月24〜28日まで米ワシントン州で開催される2019年度宇宙生物科学会議(Astrobiology Science Conference)で発表された。

 たこ焼きに刺身にたこわさにと、タコは日本人の大好物の一つだが、次回食べるときはぜひその足に、脳のような意思決定機能があることを思い起こしながら味わっていただきたい。

参考:「Science Alert」「AGU 100」ほか

編集部

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