光の新しい性質「自己トルク」が発見される! 研究者も驚愕、光の速度が変化して”クロワッサン”に!?
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光の新しい性質が発見された。
知的情報サイト「Big Think」(7月4日付)によると、スペイン・サラマンカ大学と米・コロラド大学の共同研究チームは、これまでに知られていなかった基本的な光の性質“セルフトルク”を発見したという。同論文は科学誌「サイエンス」に掲載された。
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セルフトルクを理解するためには、まず軌道角運動量を知る必要がある。
原子の中で電子は原子核の周囲をグルグルと回っている。たとえるならば、太陽の周囲を公転している惑星だ。この円運動が軌道角運動量と呼ばれる。
70年代に入り、軌道角運動量にはレーザービームがねじられることによって作られる「光渦」の存在が確認された。渦とはいうが、どちらかと言えば“ドーナツ”のように見える。
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この“穴”は実際には穴ではない。軌道角運動量が生み出した位相が異なる小さな波が互いに重なり合い、相殺されることで生み出された見かけ上の穴である。
1992年には、オランダ・ライデン大学の研究者らが、レーザービームをらせん状にねじまげることに人工的に成功している。
それ以来、この技術は粒子を捕捉するための“光ピンセット”などに応用されている。
さて、それでは“セルフトルク”の説明に入ろう。
今回、研究者は2つの光に穴の開いた“ドーナツビーム”を用いた。ポイントはそれぞれの軌道角運動量が僅かに異なっている点だ。
すると、面白い現象が起こった。
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ビームは捻じ曲げられるだけでなく、捻じ曲げられる光の波の速度に緩急がついたのだ。そのため、ビームはドーナツ型ではなくクロワッサンのような形に変形した。
この現象が“セルフトルク”である。
研究チームのケヴィン・ドーニー氏も今回の発見に大変驚いている様子だ。
「ドーナツを足したら、クロワッサンになるなんて誰も予想していませんでしたよ」(ドーニー氏)
“クロワッサンビーム”の応用はまだ不明とのことだ。今後の研究に期待したい。
参考:「Big Think」、ほか
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