ついに「サル人間」が中国で誕生か! ヒトとサルのハイブリッド胚を2週間培養、研究の真の目的がやばい!?
なお、この研究成果について、まだ査読付き専門誌での掲載は行われていない。しかし、「ヒト―ブタ、ヒト―マウス、ヒト―サルの研究には、何十万ユーロもの価値があります」とヌニェス氏はその成果の大きさを語っている。
彼らの最終目標はサルで人間の移植用臓器を作ることであるが、このような目的でヒト―サルキメラ胚の研究を続けることに異議を唱える人々もいる。科学ニュースサイト「MIT Technology Review」(8月1日付)では、米カリフォルニア大学デービス校の研究者パブロ・ロス氏の次のような意見を掲載している。
「(人間の臓器を作るために)霊長類を使うことは意味がありません。通常、彼らは小さく、成長するまでに時間がかかるからです」
また、ロス氏は中国での実験の目的が他にあるのではないかという懸念も示している。サルとヒトの「進化」や「種の障壁」を乗り越えることに興味があるのではないか、というのである。
中国では人間を含め、様々な動物の遺伝子組み換えやゲノム編集、キメラ胚の作成といった研究が進んでいる。それらの研究は、いずれ医療や食糧生産において大きなブレイクスルーとなる可能性を秘めているものの、そのリスクやデメリットに対する懸念が置き去りにされているという批判は強い。ゲノム編集ベビーのニュースも記憶に新しいが、この分野で中国から次にどんなニュースが飛び出すか、要注目である。
参考:「El Pais」「MIT Technology Review」「Science」ほか
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