史上最高のドラマ『チェルノブイリ』を日本人はこう見るべき! 脱原発の盲点も… 金髪ロン毛の天才物理学者と清水あいり対談!
■被爆したその時に
清水 先生に一番お聞きしたいのは、もしも自分が被爆してしまったらどうしたらいいんだろうっていうことです。1人の作業員の長靴が破れて、中に汚染水が入ってきてしまうシーンもありましたよね。あの人の気持ちになったら、いても立ってもいられないと思うんです。どうにか健康への影響を最小限にする方法はあるのか教えてほしいです。
多田 はい、私の本『核兵器』(明幸堂)にも書いてありますが、いろいろと手立てはあるので知っておいてほしいです。身体に付着した放射線は、ちゃんと落とせるんです。付いたかなと思ったら、まずは離れて、そしてすぐに洗うこと、これが有効なんです。
清水 えっ、とても基本的なことに思えるけど、それだけで十分に効果はあるんですね! いつも身体をキレイにしていればいいってことですよね、ちょっと安心です。
多田 私の職場でも放射性物質をよく使うから、検出器とシャワーが備えられています。でも、冷水のシャワーで冷たいんだよねぇ(笑)! でも問題は、放射性物質が体内に入ってしまう、つまり内部被曝と呼ばれる状況です。
清水 それは…… 嫌な予感しかしないです。排出しやすいのならチェルノブイリの被害はあそこまでひどくならなかったはずだと思う……。
多田 まずは放射性セシウムという物質ですね。福島の事故で話題になったので、耳にしたことがある人も多いでしょう。あれは、プルシアンブルーという錠剤を飲めば体内でくっついてくれて、全部ではないですが排出することができます。それから、ヨウ素。これも名前を知っている人は多いでしょう。ドラマでもヨウ素剤を飲むように促すシーンがありましたよね。
清水 はい、なんだか放射線に効きそうなイメージを持っている人もいると思いますが、実際のところはどうなんですか?
多田 まず、ヨウ素にはいろいろな種類(同位体)が存在します。そして、放射線を出すものと出さないものがあるのですが、もちろん私たちにとって問題なのは放射線を出すヨウ素の方です。ヨウ素は、人間の甲状腺に溜まりやすいという性質があるから、放射性ヨウ素が甲状腺に溜まってしまうと、甲状腺がんになりやすくなるんです。だから、あらかじめ放射線を出さないヨウ素を摂って甲状腺に入れておけば、後から放射性ヨウ素が体内に入ってきても甲状腺にくっつかずに済むというわけです。
清水 なんだか絶望のなかで希望の光が見えてくる話です!
多田 しかも、日本人にとって幸運なのは、このヨウ素が海藻にたくさん含まれていることです。日本では日常的に他国よりも海産物が多く食べられているから、実はみなさんの甲状腺にはもう結構なヨウ素が入っているんですよ。ただ、チェルノブイリの場合、内陸部だから普段から海産物を多く摂っている人も少なく、結果として甲状腺がんになる人が増えたといわれています。
清水 私、もずく大好きです! ヨウ素たくさん溜まってるといいな~!
多田 どんな物事にも対処の形は必ずあって、簡単に諦める必要はないんです。
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2024.10.02 20:00心霊史上最高のドラマ『チェルノブイリ』を日本人はこう見るべき! 脱原発の盲点も… 金髪ロン毛の天才物理学者と清水あいり対談!のページです。海外ドラマ、チェルノブイリ、原発、放射能、東日本大震災、がん、対談、ソ連、スターチャンネル、セシウム、金髪、物理学者、ヨウ素、福島第一原子力発電所事故、清水あいり、多田将などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで