第三次世界大戦「引き金を引くのはインド」の声が高まる理由とは!? 核保有国5か国が同時開戦も…

――緊急考察、世界情勢「第三次世界大戦」に焦点を絞る!

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■「インドから世界大戦が始まる」声高まる理由

 もし第三次世界大戦が起こるとすれば「その引き金を引くのはインド」の可能性が高い――筆者が実際に各国の軍事専門家とやり取りしていて気づいたのは、こういう意見が年々増えつつあるということだ。

 IMF(国際通貨基金)が発表している各国のGDP成長率では1%の日本に対し、中国(6%)とインド(7%)が突出している。しかも、中国は減速傾向で引き続き下がっていく予測が立っているが、インドはその逆。その成長率が10年続けば現在の2倍ほどの規模になっているという数字なのである。

 インドと聞けば、貧富の差が激しくインフラも不十分で、犯罪発生率の高い未発達の印象が強いが、それはこの国の一面でしかない。

 世界で2番目に大きな軍隊を持ち、軍事支出も世界5位。増加する一方の人口は現在、中国と並ぶ13億で2位だが、国連は来年1位になると予想している。歴史を振り返ればインド並の巨大な国は、オスマン帝国やモンゴル帝国など、そして現在の中国もそうだが、みな権力集中型の独裁的な国家だ。

 しかし、インドは選挙で首長を選ぶ世界最大の民主国家で、伸びしろは圧倒的に大きい。実際、 経済発展は著しく、特に電子機器、機械工作が突出している。

 インド3大財閥のひとつ、タタグループの大手自動車メーカーは08年にイギリスからジャガーとランドローバーを買収しているが、その後も他国の人気メーカーを買収する可能性が囁かれている。タタグループは製鉄・ITなどの産業も含めるとその売上高は10兆円超。その成長が鈍化する要因は見当たらず、電子決済への参入で将来的に世界有数の市場を確保すると見られている。

 インドは太平洋戦争の終結に伴って1947年に独立するまでのイギリスの植民地だったが、数百年の間、あらゆる手段で独立を防ごうとする中で利用したのがカースト制なる身分制度で、対英感情を散らした。カーストには「ヴァルナ制度」と呼ばれる規定があり、職業選択の自由がなく、農民の子は農民にしかなれない。現在、表面的には憲法で禁じられ、職業選択の自由は認められているが、国土の広い国で長年の慣習は変わらず、それがインドの発展を妨げきた要因のひとつだった。

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