人類進化の空白「ミッシングリンク」が遂に埋まる!二足歩行を始める前の類人猿が判明!
人類の祖先はいつからどのように二足歩行を始めたのか? 四足歩行と二足歩行の間をつなぐ“ミッシングリンク”がついに見つかったかもしれない。論文は今月6日付の世界的科学誌「Nature」に掲載され、世界中がこの大発見に注目している。
・A new Miocene ape and locomotion in the ancestor of great apes and humans (Nature)
人類の大きな特徴である二足歩行については、足の裏全体を地面につけて歩行するゴリラのようなサルから進化したという説と、脚より腕を使って移動することの多いオランウータンのようなサルから進化したという説がある。
2015〜18年の発掘調査で、この謎を解く大きなヒントとなる化石がドイツ・バイエルン州で発見された。約1160万年前に生息していた二足歩行する前の類人猿の化石で、手足や指、つま先、脊椎などの骨がよく保存されていた。この新種は「Danuvius guggenmosi」と名付けられ、これまでの調査で成人男性1人、成人女性1人、そして未成年の男の子1人の4人分が見つかっているという。成人男性は身長1メートル、体重31キロほどだったと推定されている。
この新種はオランウータンなどのように腕を使って枝にぶら下がったり移動していたようだが、その一方で二足歩行する人類のようにまっすぐな脚を持っていたと考えられるという。基本的には樹上生活をしていたと推測されるが、地上での四足歩行はもちろん、足の裏全体を地面につけた二足歩行も可能だったとみられている。
「これは古人類学における画期的な発見です」と述べるのは、論文の筆頭著者独エバーハルト・カール大学テュービンゲンのマドレーン・ベーメ(Madelaine Böhme)氏である。ベーメ氏は化石の足首や膝などに注目しており、「特定の骨が類人猿よりも人間に似ていることに非常に驚いた」と予想外の研究結果への興奮を語っている。またベーメ氏によると、Danuvius guggenmosiの歩き方は現在の人間の歩き方ともゴリラのナックルウォーキングなどとも違ったユニークなものだったということだ。
また興味深いのは、この化石がドイツで発見されていることだ。今回の発見によって、二足歩行への進化がアフリカでなくヨーロッパで起きていた可能性が提示されたのだ。人類は一体どのように進化したのか、新たな発見はその謎解きを加速させるだろう。
参考:「Nature」「BBC」「Daily Mail」ほか
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