MDMA、麻薬、銃、剥製…税関の押収品がズラリ! 珍スポ「東京税関情報ひろば」
MDMA、麻薬、銃、剥製…税関の押収品がズラリ! 珍スポ「東京税関情報ひろば」が超絶楽しい…村田らむがツッコミルポ!
――B級スポット、樹海や禁断の土地、ホームレス取材を得意とするルポライター村田らむが寄稿!
一般的に、日本国内で麻薬を使用している人を捜査するのは、警察官、麻薬取締官(地方厚生局内の麻薬取締部)、麻薬取締員(各都道府県の薬事担当課の職員)である。
ちなみに11月に大麻取締法違反で逮捕された國母和宏容疑者を捜査していたのは麻薬取締官、覚醒剤を所持した疑いで逮捕された田代まさしを捜査したのは宮城県警塩釜署と警視庁杉並署の警察官だ。
麻薬捜査はよく映画やドラマのネタにもされている。アメリカ映画だとジーン・ハックマンが主演の『フレンチ・コネクション』(ウィリアム・フリードキン)が有名だ。日本だと漫画『マトリズム』(鈴木マサカズ)が面白い。ちなみに、マトリとは麻薬取締官の通称だ。
反面、同じ麻薬がらみの捜査をしているのに目立ったフィクション作品になっていない職業がある。
麻薬などの密輸を水際で防ぐ『税関』である。皆さんが良く知るのは、空港の入国カウンターで荷物の検査をしている税関職員だろう。空港で麻薬探知犬を使って捜査するのも税関の業務のひとつだ。
国家公務員の定員は全体的には削減されている中、税関職員は年々増員増強されている。今後ますますインバウンドの観光客の増加が見込まれるため、より強化されるだろう。
税関のオフィシャルホームページを見ると、水際の取締に関する情報が公開されている。これが非常に面白い。不正薬物、金(ゴールド)、知的財産(ニセブランドなど)を持ち込もうとした人たちを発見・摘発したニュースが事細かに載っているのだ。
最近のニュースを見ると、タイ人の逮捕が相次いでいた。覚せい剤約300グラムをゴムで巻いたもの(小ぶりのナスくらいのサイズ)を体の中に入れて隠したり、股に挟んで税関検査をすり抜けようとして税関職員に発見・摘発されている人が多数いた。
実際にジーパンを履いた女性の股にブツを押し当てて撮られた写真や、下着に貼り付けられたブツの写真も載せられていてとても生々しい。
覚せい剤が多いが、大麻やMDMA、コカイン、LSDなどの麻薬も見つかっている。キッチュな猿の形をしたMDMAの錠剤やエキセントリックな絵が描かれたLSDなど、本物の麻薬の写真が見られるのも嬉しい。
麻薬だけではなく、金やニセの有価証券などの写真もある。コモンマーモセットやアフリカヤマネなどワシントン条約に抵触した動物の写真も載っている。つい時間を忘れて見てしまうサイトだ。
犯罪捜査あり、麻薬あり、動物あり……税関は売れるフィクションの要素が詰まっている。
伊丹十三が宮本信子主演で『ゼイカンの女』とか撮ったらすごく見たい。もう伊丹監督死んでるけど。漫画や小説でもいけそうなテーマである。
印税でガバガバ稼ぐためには税関のことをもっと知りたいということで、東京港湾合同庁舎内にある『東京税関 情報ひろば』に行ってみた。
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