27の新しい古代マヤ遺跡が発見される! 朽ちた遺跡を再び蘇らせるLiDARマップの成果!

■決め手はコスパ! 無料のレーザースキャン地図を活用
驚くべき発見を果たしたのは、マヤ文明の研究者である猪俣健氏だ。
猪俣氏はメキシコ国立統計地理研究所が2011年に公開した、自由にアクセス可能な「光検出と測距」略して“LiDAR”マップを用いることで、未知なる遺跡の全容を明らかにした。

猪俣氏の発見を助けたレーザースキャン地図は解像度が低く、優れものとは到底言えない。
しかし、メキシコのタバスコ州とチアパス州の11,400平方キロメートルの広大な土地をカバーするこの地図は、企業や研究者にサービスを提供することを目的としており、無料で使用することができた。彼が最近購入した、あまり役に立たない6万2千ドルもする別のLiDARマップと比較すれば、その魅力は圧倒的だった。
今回使用のLiDARマップが暴き出したのは、周囲の地形に溶け込んでしまった遺跡の輪郭である。遺跡は巨大な構造でありながら地表面からの起伏が小さく、全長はおよそ1キロ、深いやぶによって簡単に被い隠されてしまう。
「上を歩いても気付きません」と、猪俣氏は取材に答え、こう続ける。
「とても大きいので、自然の風景の一部のように見えるんです」

■類似の成果も続々
猪俣氏の発見は、他の考古学者に、公開されているLiDARマップをくまなく調査させる後押しとなっているようだ。
レーザースキャン技術は、考古学に革命をもたらすもので、研究者らの確信を証明するかのように類似の発見も相次いでいる。
米ブランダイス大学の人類学教授であるチャールズ・ゴールデン氏は、メキシコを俯瞰するアメリカ航空宇宙局(NASA)のデータを利用することで、グアテマラとの国境付近にある古代の集落を発見した。
また、2018年にはグアテマラの考古学者が、要塞や貯水池を含むメガロポリスの痕跡を熱帯林の奥深くに見つけ出し、学界に衝撃を与えた。
今後、米国を含む国々でLiDARの発展は加速し、さらに多くの地図が利用可能になるという。
「将来においては、今日の地形図のように、あらゆる場所がLiDARでカバーされることになるでしょう」と、猪俣氏は予想する。
時の移ろいとともに自然界に侵食・回帰してしまった遺跡に、再び日の光を当てるLiDAR。メソアメリカ文明を手始めとして「歴史の墓場」に改葬の機運が盛り上がってくるだろう。
参考:「artnet News」、「Daily Mail」ほか
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2024.10.02 20:00心霊27の新しい古代マヤ遺跡が発見される! 朽ちた遺跡を再び蘇らせるLiDARマップの成果!のページです。考古学、古代、レーザー、Forest、LIDAR、マヤ遺跡などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで
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