中国・ロシア・イランが「第三次世界大戦」に向けて初の合同訓練、28日実施! 米国警戒… 日本もピンチ!

■中東の緊張が世界大戦に発展する可能性

「今回の軍事演習は、海上でのあらゆる種類の安全保障は、関係するすべての国の利益が含まれなければならないというメッセージを世界に届けるものです。特定の時期に特定の国にのみにもたらされる利益を追及し、他の国の安全を無視するような種類の安全保証は考慮していません」(カーンザディ氏)

 現在のホルムズ海峡の緊張は、世界の石油供給にとって脅威になる可能性があると専門家は警告している。

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「Daily Mail」の記事より

 今日の緊張を招いた発端はやはり、昨年5月にトランプ大統領が、オバマ政権時代の2015年7月に米英独仏中ロとイランの間で結んだ「イラン核合意」を離脱すると表明し、イランへの経済制裁を再開したことにさかのぼるだろう。

 そもそもイラン核合意はイランが核開発を大幅に制限する見返りに、米欧が金融制裁や原油取引制限などの制裁を緩和するとした合意であるが、アメリカが離脱して経済制裁を再発動させたことでイラン側も取り決めを侵害し、現在ではイラン国内で60台もの遠心分離機が稼働しているという。これは以前の2倍の数だ。

 イランで稼働している「IR-6遠心分離機」は以前の技術よりも10倍速くウランを濃縮することができる高性能といわれている。さらに中部フォルドゥの地下施設では1044台の遠心分離機にウランガスを注入しウラン濃縮の作業を再開したことも報じられている。

 ある専門家によれば、イラン側が合意を完全に反故にした場合、1年以内に核兵器を生産できる可能性があるということだ。イラン側は現在の核開発はあくまでも平和利用のためのものであると主張している。

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ホルムズ海峡 画像は「Wikimedia Commons」より

 これまでは考えられなかったロシアと中国の軍事的な協力関係だが、核合意の問題をきっかけにこの2つの軍事大国をイランが“仲人”になって結びつけてしまったのだとすれば、西側にとって皮肉な話であることは確かだろう。中東の緊張が世界大戦に発展する可能性が現実味を帯びてきたのはきわめて不気味だ。

参考:「Washington Free Beacon」、「Daily Mail」、ほか

文=仲田しんじ

場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。
興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
ツイッター @nakata66shinji

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