“エイリアン発見”競争をリードするのは中国だ! 『三体』作者も断言、最強「天眼」の威力とは!?

■「エイリアンと出会わないほうが難しい」

 これから我々が出会うことになる文明を持ったエイリアンがどんな姿をしているのだろうか。

エイリアン発見競争をリードするのは中国だ! 『三体』作者も断言、最強「天眼」の威力とは!?の画像3
「Daily Galaxy」の記事より

「他の惑星の生命は地球のそれとはまったく異なる可能性が高く、炭素ベースではない可能性があります」と、北京天文館の副館長である景海栄(ジン・ヘアロン)氏は語る。

 地球上の生命にとって最も基本的な元素である炭素だが、エイリアンは元素レベルで我々とは異なっているかもしれないのである。とすればその姿形を想像するのはきわめて難しそうだ。

 中国の国立天文台とイギリスのジョドレルバンク天文台の天体物理学教授である毛淑德(マオ・シュウド)氏は地球外生命体についてあらゆる可能性を検討すべきであることを指摘している。地球モデルの生命しか想定できない場合、地球外生命体について我々は迷路に迷い込む危険性があるという。

「宇宙でより多くのサンプルを見つけることができれば、パズルをより包括的に見ることができて、より簡単に解決できます」(毛淑德氏)

 しかしながらエイリアンと交信し、接触するにはリスクが付きまとう。彼らが悪意を持った侵略者である可能性もまた排除できないからだ。これは前出の劉慈欣氏も指摘しており、エイリアンが“潜伏したハンター”である可能性に触れている。

 しかし、別の中国の人気SF作家である韓松(ハン・ソン)氏は今日のインターネット社会を根拠にして、本質的に人間は他者とつながりたい生き物であるのだと説明している。

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韓松氏(右から2番目) 「China Daily」の記事より

「エイリアンも同様で、互いにつながることは生物学的な本能です。誰もが自分たちが宇宙で1人ぼっちではないことを証明したいのです。孤独は人間には耐えられません」(韓松氏)

 韓松氏はまた、我々人類の好奇心旺盛な宇宙開発によって、エイリアンと接触する確率は今後さらに高まってくることを指摘している。

「人類は最終的に宇宙に出て資源を見つけ、生活圏を拡大するので、エイリアンと出会わないほうが難しいでしょう。彼ら、特により高度な知性を持つ人々との接触は、我々の文明を飛躍させるのに役立つかもしれません」(韓松氏)

 2020年代に突入し、いよいよ我々と彼らが接触する日がすぐそこまで迫っているのだろうか。これまでの人類文明史上、最大のイベントとなる“その日”を心待ちにしたい。

参考:「Daily Galaxy」、ほか

文=仲田しんじ

場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。
興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
ツイッター @nakata66shinji

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