「たとえ新型コロナに感染しても欲しい同人誌がある…」オタクの濃厚接触・コミケ開催の是非!

 新型コロナウイルスの騒動が止まらない。

 世間では次々とイベントが中止となり、歓楽街も閑散としている。映画館や劇場などからも人の気配が消えてしまった。中国のインバウンド需要が消えたことで、廃業を余儀なくされる宿泊施設は早い段階から注目されていたが、客足が遠のいたことで飲食店なども同様の危機に陥っている店舗も多い。我々、ライターの間でも「イベント取材がなくなってしまった」「取材のアポイントが取れない」など、おそらく影響を受けていない業界などほとんど存在しないだろう。

 そうした中で、とりわけ大勢の注目を集めているのが5月に開催予定の同人誌即売会・コミックマーケットの動向である。

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画像は「Getty Images」より引用

 通常、8月と12月に開催されるコミックマーケットであるが、今年は東京五輪で会場となる東京ビッグサイトが利用される影響で5月に開催を予定。そのための準備は数年前から進められてきた。

 オタクのための祭りであるコミックマーケットは、前回昨年12月の開催時には、4日間の来場者数がのべ75万人となった巨大イベント。そこで落ちる金は膨大だ。

「従来3日間の日程で開催されていたコミックマーケットですが、東京五輪に向けた工事が始まった影響で、2019年から会場が狭くなってしまいました。そこで、来場者を分散させるためにに4日間開催になったのです」(関係者)

 4日間開催になったことで、会場の収容力はいつもより余裕があると思われていた。ところが、実際に開催してみると、その目論見は完全に外れた。4日間にわたって大勢の来場者が詰めかけ、これまでの来場者記録を更新してしまったのである。

 筆者も取材のために会場を訪れていたが、混雑は度を越えていた。もともと、足の踏み場のない場面に遭遇するコミックマーケットだが、そんな言葉では表現しきれない混雑ぶり。正直、参加者のマナーと「ここで怪我をしたり事故があれば同人誌が買えなくなってしまう」という恐れによって、ギリギリのところで秩序が維持されていたように見えた。

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