SNSで超話題のレトロミニカー「ナショナル号」を突撃取材! オーナーのとんでもない苦労と“意外な想い”とは!?

 ちなみに「BUBU50シリーズ」にはさまざまなタイプが用意されていた。「BUBU501」は三輪車で、前輪が2本、後輪が1本となっている。エンジンは、ホンダのリード50(AF01)空冷式2ストローク単気筒が乗せられていた。レギュラーガソリンで走り、燃料タンクは5リットル。ハンドルは、中央部分にあり、乗車定員は1名。ドアは1枚。クーラーはついていない。ちなみに一回の給油で数百円しかかからない。それでリッターあたり40キロも走るのだ。

 しかし、1985年に新道路交通法が施行されると、自動二輪免許・原付免許で運転できなくなってしまった。そのことによって生産が中止されたという説もある。現在は、普通免許が必要だ。

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 本当に驚かされることばかりだが、さらに驚かされるのは、kaorububuさんがナショナル号をツイッターに投稿するようになってから、BUBUの中古価格相場が跳ね上がっていることだ。無理もない。全生産数は、2000台あまりで激レアなのだ。

「去年の夏のことになりますが、あまりにも暑かったので、作業着屋で空調服を買いました。空気をより多く取り込めるようにファンを2個から4個にしてもらって、それを着て、ネットの部分に保冷剤を入れるんです。これで結構涼しくなります。車には、クーラーはついていないので、パイプを使って外気を取り込むようにしています」(kaorububuさん)

 コンビニやスーパーの前に「ナショナル号」を停めていると、子どもから大人まで大勢の人が話しかけてくるという。「日本中を明るくしたい」というkaorububuさんの思いは、SNSを中心として広がり続けている。

文=酒井透

写真週刊誌「FOCUS」(新潮社/休刊中)編集部カメラマンを経て、現在、秘境・不思議スポット探検家/写真家として活動中。「FOCUS」時代には、逮捕直後の宮崎勤をスクープする。国内はもとより、これまでに50カ国あまりで取材活動を行っている。著書に『中国B級スポットおもしろ大全』(新潮社)、『未来世紀 軍艦島』(ミリオン出版)などがある。最新刊は、『軍艦島 池島 長崎世界遺産の旅』(筑摩書房/共著)。
Twitter:@toru_sakai

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