20年以上ホームレスを取材、70以上のゴミ屋敷を清掃! 発禁&絶版の男・村田らむ
20年以上ホームレスを取材、70以上のゴミ屋敷を清掃! 発禁&絶版の男・村田らむの全著作振り返りがヤバイ!
●デビルズ・ダンディ・ドッグス(2013年/太田出版)
漫画家の北上諭志さんと組んで連載した漫画をまとめた本である。
今の所、僕の唯一のフィクション作品である。ずっとノンフィクションで書いているので、初めてのフィクションの打ち合わせがなんとも照れくさかったのを覚えている。
「アツシ(主人公)はここで、こんなこと言いますかね?」
「佐倉(敵)の方が人気ありますよ!!」
とか言われるたびに、頬を赤く染めたものである。
こちらも今でもAmazonで、単行本も電子書籍も買うことができる。
これ以来、完全にフィクションな作品の以来は来ていない。村田らむに、フィクションは求められていないようだ。
うん、知ってた。
●ゴミ屋敷奮闘記(2014年/有峰書店新社)
この本が出る2年ほど前に、仕事をもらっていたとある編集プロダクションから干された。その編プロのスタッフが若手の社員を殴ったら、その社員が会社に来なくなってしまったのだ。僕の担当でもあったので、ずいぶん仕事が滞った。
「殴るとか絶対ありえないんだけど?」
と編集プロダクションに文句を言ったら、殴った人ではなく、僕が干された。
でもかなりキツい仕事ばかり回される編集プロダクションだから、いい機会だなあ、とも思った。
一旦収入は半分くらいになってしまったが、そもそもあんまりお金を使う方ではないので困らなかった。
ゴーストライターや無署名の仕事などが、ごっそりなくなったため、収入は減った代わりに、時間はできた。
今までできなかったことをやろうと思った。
それではじめたことの1つが、ゴミ屋敷清掃会社『まごのて』でのアルバイトだった。
最初は雑誌の取材で同行させてもらったのだが、あまり大きい現場ではなく、それならばアルバイトしてガッツリゴミ屋敷清掃の世界にハマりたいと思ったのだ。
これはアルバイト代も出るし、悪い企画ではなかった。
明るく書いているが、意地悪されたり、収入がガクンと減るのは、とても気分が滅入るものだ。
そういう時に、肉体労働はとても良い。室内に首の高さまで積もったゴミを、一心不乱にゴミ袋に詰めていくうちに何も考えられなくなる。仕事が終わった後も身体が死ぬほど疲れているので、風呂入ったら気絶するように眠れる。鼻や皮膚が痒くなってしまうのは難点だったけれども。
落ち込んでいる人には、是非肉体労働をおすすめしたい。
そうして2年間ちかく働き70現場以上のゴミ屋敷を清掃した。そして記録を詰め込んだのが『ゴミ屋敷奮闘記』だ。
ちょっと作りは荒いが、でも面白く仕上がったと思っている。
現在でもAmazonで単行本も電子書籍でも購入することができる。
●元祖ハムケツ(2014/有峰書店新社)
知り合いの漫画家・イラストレーターの久井めぐみさんが、ハムスターのお尻を『ハムケツ』と称してSNSに投稿したところ、大きな反響があった。
いろいろあって『ゴミ屋敷奮闘記』の出版社を紹介した。僕は、紹介して、それで終わりのはずだったのだが、なぜか僕も参加することになった。
一眼レフ&マクロレンズを持っていたので、(マクロレンズは主に趣味で昆虫を撮るために使用してた)それでハムスターを撮りまくった。
実際にジャンガリアンハムスターとロボロフスキーハムスターを飼うことになった。当然撮影が終わっても飼い続けることになる。結局寿命で亡くなるまで面倒をみた。
ちなみになんで“元祖”とついているかというと、先に『ハムケツ』という写真集を出されてしまったからである。それを出した編集者は知り合いだった。
世の中は世知辛いっすな。
●フクモモ(2014/有峰書店新社)
『元祖ハムケツ』がある程度売れたので、出版社内で続編を作ろうということになったらしい。そして、フクロモモンガの写真集を作ろうと打診された。
オーストラリア産のフクロモモンガとでかい檻やらエサやらが運ばれてきた。
なかなか撮影は大変だったが、かわいく撮れたと思う。でも全然売れなかった。
まあ、延々ペットを飼わされるシリーズが続いても困るので、ここらで終わって良かった。
関連記事
人気連載
“包帯だらけで笑いながら走り回るピエロ”を目撃した結果…【うえまつそうの連載:島流し奇譚】
現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...
2024.10.02 20:00心霊20年以上ホームレスを取材、70以上のゴミ屋敷を清掃! 発禁&絶版の男・村田らむの全著作振り返りがヤバイ!のページです。ホームレス、村田らむ、著作、ホームレス消滅などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで