「絶対にありえないハイブリッド魚」が偶然誕生してしまう大事件! 「もう作らない」科学者も戦慄の事態=ハンガリー
ハンガリーの研究者らが“あり得ない”ハイブリッドフィッシュを生み出してしまったことが明らかになった。
科学ニュース「Science Daily」(7月21日付)によると、ハンガリー水産養殖研究所の研究者らが学術誌「Genes」に発表した論文で、絶滅危惧種に指定されている2種類の魚のハイブリッドを偶然生み出してしまったことを明かしたという。
・Scientists accidentally create ‘impossible’ hybrid fish(Science Daily)
一種は、高級魚卵キャビアで知られ、体長約2mまで成長するロシアチョウザメ、もう一種は米ミシシッピ川に棲息する体長2.5mのヘラチョウザメだという。この2種類のチョウザメは1億8400万年前まで共通の祖先を有していたが、現在では別の進化系統を歩んでいる別科の生物である。どちらも成長と発達の速度が遅く、乱獲の危険性がある魚種だとされている。
普通に考えればこれらの魚が互いに交配を行うことは不可能と考えられるが、一体どういうわけか、両方のDNAを持つハイブリッド魚が生まれてしまったというのだ。
研究の本来の目的は、未受精胚珠培養という方法でロシアチョウザメの繁殖を行うことだった。この方法は無性生殖の一種であり、ヘラチョウザメの精子を使ってロシアチョウザメの卵の発育を誘発することが狙いだったそうだ。ヘラチョウザメの精子は卵の核との融合に失敗し、母方、つまりロシアチョウザメのDNAだけを持つ子孫が生まれる予定だったという。
しかし、結果的に両者の遺伝子を受け継いだチョウザメが数百匹も生まれてしまったというのだ。チョウザメとヘラチョウザメの遺伝子が、半々くらいに混ざった個体から、はるかにチョウザメに似た個体などさまざまで、現在は約100匹が生き残っているという。
1億8400万年もの時を隔てて別れていった魚同士が交配できたという事実は、これほどの時を経ても2種類のチョウザメはそれほど変わっていないことを示していると言えるだろう。米・ニコルズ州立大学の水生生態学者ソロモン・デイヴィッド氏は、「彼らのような生きた化石は非常に遅い進化率を持っているので、私たちにとっては長大な時間でも、彼らにはとってもそれほどでもないのです」と米「ニューヨーク・タイムズ」紙に語っている。
動物界にはライガー(ライオンとトラの混血種)やラバ(馬とロバの混血種)のような雑種がいくつも存在するが、こうしたハイブリッド生物は生殖することはできず、一代限りで途絶えてしまう。今回生まれたハイブリッドチョウザメにもこの法則は適用されるとのことだ。ハンガリー水産養殖研究所の上級研究員アッティラ・モズサール氏は、私たちは決して交配で遊びたいとは思っていませんでした。意図的ではありませんでした」と語り、生まれてしまったチョウザメたちの面倒は見るが、もうハイブリッド魚を作ることはないと誓っている。
今回の実験は研究者からすれば失敗であるが、同時に生命の不思議を思い起こさせる“発見”と言うこともできるだろう。
参考:「Live Science」、ほか
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