私たちは別の宇宙の量子運動に翻弄されていた! 思考実験で証明…崩壊光線銃
人工知能研究者で米空軍大尉のエリック・ハロウェイ氏が興味深い思考実験を発表した。この思考実験を使えば、われわれが複数ある宇宙の1つに住んでいることが分かるというのだ。テクノロジーメディア「TNW」(9月2日付)が報じている。
・Thought experiment shows how we might be at the mercy of quantum jerks from another universe(TNW)
量子物理学では、粒子は測定されるまで「重ね合わせ」の状態にあり、測定前にその状態を一意に決定することはできないと言われている。これをコインに例えると、コイントスをして表か裏か確認する前までは、コインは表でも裏でもある状態にあるということだ。
このように、粒子が観測されるまで、コインで言えば表と裏の両方を持つことができるのは、その粒子が同時に複数の宇宙に存在するからだと考える物理学者もいる。これが量子論的な多元宇宙論である。
そしてハロウェイ氏は、映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』を彷彿とさせる思考実験から、この多元宇宙論を証明したという。その概要はこうだ。
量子コイントス機を使って、量子的なコインを1000回ひっくり返す。先の多元宇宙論によれば、「表表裏裏裏……」などすべての可能なコインの表と裏の順序はどれかの宇宙に存在しなければならない。この時、1000回連続で表が出る確率は極めて低く、不可能である。よって、量子コインが1000回連続で表を出すことを観測できるのは、多元宇宙が真実の場合に限られる。
なんだか分かるような分からないような想定だが、観測者の存在を考慮することで、少し話が見えてくる。
あらゆる可能なコインの表と裏の順序が全ての宇宙に存在するように、観測者であるわれわれも全ての宇宙に存在しなければならない。その中にはもちろん1000回連続で表が出た宇宙が存在し、そのことを観測したわれわれがいるのである。
ただ、これでは複数のわれわれが同時に存在してしまうので都合が悪い。そこで1000回連続で表が出た宇宙以外の全ての宇宙にいるわれわれは崩壊光線銃によって裏が出た瞬間に抹殺されるのである。そうすることでわれわれは1000回連続で表が出た宇宙にしか存在しないことになる。
関連記事
人気連載
“包帯だらけで笑いながら走り回るピエロ”を目撃した結果…【うえまつそうの連載:島流し奇譚】
現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...
2024.10.02 20:00心霊私たちは別の宇宙の量子運動に翻弄されていた! 思考実験で証明…崩壊光線銃のページです。量子論、多元宇宙論、思考実験、マルチバース、可能世界などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで