カラスも人間と同じ「心」を持つことが最有力学術誌の論文で判明! ヒトと動物に違いはない、人間中心主義完全崩壊へ!
機械であれば同じ刺激に対して同じ(無)反応をすることが期待される。しかし、同じ刺激に対して、反応がまちまちであるということは、刺激と反応の間にワンクッション、つまり思考とか解釈といった次元が挟まれていると考えることができる。これはカラスが「命題的態度」を持つと言うこともできるだろう。「~を信じる/望む/疑う」という心的状態のことを心的態度と言うが、実験されたカラスらは「光が見えたと信じる」という心的状態を持っていた可能性が考えられる。これは機械的な反応ではありえない話である。
鳥類の脳はたしかに複雑な階層を持たないが、それは意識の発生に必要な条件ではないことが今回の実験で明らかになったと言えるだろう。哺乳類と鳥類は独立した進化経路をたどったが、似たような認知能力を持つに至った。これは収束進化と呼ばれるそうだ。ニーダー氏によると、ヒトとカラスの最後の共通祖先は3億2千万年前に遡るが、もしかしたら知覚への意識はその頃にすでに発生し、両者に受け継がれてきたかもしれないという。
次に問題となるのはカラスが二次意識、つまり意識していることの意識、自己意識を持つのかということである。犬やチンパンジーにも自己意識は存在しないと言われているが、鳥類にはどうやら自己意識がありそうなことが過去の実験で明らかになっている。「Wired」(2009年10月15日付)によると、鏡に写った自分の姿を自分だと認識できるか確かめるミラーテストにおいて、カラス科の一種であるカササギは自分の羽について黄色い印を鏡を見て取り除いたというのだ。
となると、同じカラス科のハシボソガラスも自己意識を持つ可能性は高いだろう。人類がこれまで錯覚してきたほど、ヒトは他の動物に比べて特別な存在ではないようだ。今後の研究にますます期待したい。
参考:「Science」、「Science Alert」、「Wired」、ほか
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2024.10.02 20:00心霊カラスも人間と同じ「心」を持つことが最有力学術誌の論文で判明! ヒトと動物に違いはない、人間中心主義完全崩壊へ!のページです。心、カラス、脳、知能、意識、自己意識などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで