「人間の細胞を使った人工肉」ついに誕生! 科学者「カニバリズムではないから安心しろ」

画像は「Dezeen」より

 ついに人類は禁断の扉を開いてしまったのかもしれない。ヒトの細胞で作られた人工肉が生まれてしまったというのだ。しかし研究者らは「カニバリズム」ではないと弁明。一体どういうことだろうか?

 建築デザインウェブマガジン「Dezeen」(11月13日付)によると、アメリカの科学者とデザイナーのグループが、培養食肉産業の倫理に疑問を呈するために、人間の細胞と血液を使った自分で育てるステーキキットのコンセプトを発表したという。

 Beazley Designs of the Yearに展示されている一口サイズの肉片「ウロボロスステーキ」は、己の尾を噛んで環となったヘビであるウロボロスから名付けられた。頬の内側から採取した自分の細胞と、期限切れの献血から作った血清だけで作られている。完全な自給自足だ。

 しかし、ヒトの肉を食べるというのはタブー中のタブーだ。こんなものが倫理的に許されるのだろうか? 研究者らによると「自分を食べることはカニバリズムではない」から問題ないとのことだ。うーん。

画像は「Dezeen」より

 このウロボロスステーキは、世界中で隆盛しつつある培養食肉産業の欺瞞を告発するために開発されたという。一般的に人工肉は、家畜を殺して食べるわけではないから残酷性がないとされているが、実は人工肉を培養するために使用される「ウシ胎児血清」には屠殺された母牛から取り出された胎児の血液から作られるため、人工肉と言えども食肉産業の副産物に過ぎないというのだ。

 動物細胞はそれだけでは成長せず、必ず血清が必要になる。特にウシ胎児血清には細胞増殖阻害作用物質がほとんどないため、細胞培養で広く使用されるという。

 それに比べて、ウロボロスステーキはヒトの細胞にヒトの血清を使用するため、最も動物に優しい人工肉と言えるだろう。期限切れの輸血用血液は医療現場で大量に発生しており、1リットルで4〜10万円する高額なウシ胎児血清と比べても安価で入手できるものだという。しかし、他人の血液を使うのは文化的に受け入れ難いため、自分の血液を使用することでカニバリズムのタブーを回避するとのことだ。

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