「脳は77%が水、宇宙は72%がダークエネルギー」脳と宇宙に構造的共通点が複数発見される!
宇宙では、全くスケールが異なる存在に類似した構造が現れることがある。例えば、渦巻銀河と巻貝に現れるらせん模様、雷と静脈が描くフラクタル構造などだ。実は宇宙と脳にも構造的な共通点があるという。科学ニュースメディア「Science Alert」(11月17日付)が報じた。
・Study Maps The Odd Structural Similarities Between The Human Brain And The Universe (Science Alert)
![](/wp-content/uploads/2020/11/GettyImages-1171820921-680.jpg)
銀河にはクラスターやフィラメントと呼ばれる、実に数億光年にもわたる巨大構造が存在することがわかってきている。だが、その複雑で巨大な構造を可視化した画像を見ると、それは驚くほど脳の神経ネットワークに似ているのだ。
![](/wp-content/uploads/2020/11/1118network-1.jpg)
脳と宇宙では、その大きさを単純に計算したとしても27桁異なるという。スケールが異なり過ぎる2つの構造物であるが、伊ボローニャ大学の天体物理学者フランコ・バッツァ氏と伊ヴェローナ大学の脳神経外科医アルベルト・フェレッティは、その構造的な類似点が単なる見せかけに過ぎないのかどうか、検証してみることにした。
今月16日に専門誌「Frontiers in Physics」に掲載された論文によると、脳と宇宙ではその構造を作り上げている物理的プロセスは非常に異なっているものの、同様のレベルで複雑化し、自己組織化している可能性があるという。
研究の最初のステップは、脳と宇宙にどれだけの共通点があるかを探すことだった。共通点は次々見つかった。
1.人間の小脳には約690億個のニューロンがあり、宇宙には観測可能な範囲に1000億個以上の銀河が存在する。
2.個々のニューロンがリンクを作ってネットワークを構成しているように、銀河もフィラメントを介して互いに接続されている。
3.ニューロン間、銀河間でやりとりされている情報やエネルギーは、システム全体の総質量、総エネルギー量の25%である。
4.脳は約77%が水だが、宇宙の約72%はダークエネルギーであった。
などなどだ。
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