グロ画像で「気持ち悪くなる」は気のせいではなかった! 実際に胃に異常… しかし“金銭的報酬”があると意外な結果に…!
“吐き気”がするのは、なにも胃の調子が悪い時ばかりではない。思わず目を背ける“グロい”光景を目撃した時も“吐き気”を催すかもしれない――。
■視覚刺激によって吐き気を催す生理現象の解明へ
見たことを後悔するような“グロい”光景を目撃し、吐き気を催した体験を持っているという人は案外少なくないのかもしれない。
視覚刺激によって吐き気を感じる生理現象はいったいどんなメカニズムによって引き起こされているのか。最新の研究でその謎が解明されつつあるようだ。そして、我々はある方法を使って吐き気がするほどの“グロい”視覚情報にある程度慣れることもできるという。
英・ケンブリッジ大学の研究チームが2020年11月に「Current Biology」で発表した研究では、実験を通じて視覚刺激と胃の活動の関係を探っている。
我々に備わっている吐き気を伴う“嫌悪感”は、進化人類学的に獲得したものだといわれている。腐敗が進んだ食べ物を避け、健康を害し身の危険が及ぶ物事に近寄らずにサバイバルしていくためには、視覚情報による“嫌悪感”を発達させる必要があったのである。
そしてこの“嫌悪感”は胃の電気信号のリズムに異常をきたすことで引き起こされていることがわかっている。つまり視覚情報が胃の働きを乱すという生理現象を招いているのである。
18歳から35歳までの25人のボランティアが参加した実験では、参加者はさまざまな画像を見せられてその眼球運動が詳しく記録された。見せられた画像の中には、スカーフやボタンといったニュートラルなものに混ざって、思わず“胸糞が悪くなる”ようなトイレの糞便の画像もあったのだ。
糞便画像を見た時、たいていの参加者は画像に視線を長く固定することはできずに目をそらしていることが確認された。そして“吐き気”を感じる者もいた。
“吐き気”を抑える薬に「ドンペリドン(Domperidone)」があるのだが、次に参加者はこのドンペリドンを服用してから30分後に画像を見る課題を行った。参加者には知らせていないが、参加者の半数はプラセボ(偽薬)をドンペリドンであるとして服用している。
そしてこの時もアイトラッキング技術によって眼球運動が詳しく測定された。もちろん吐き気を抑える薬を飲んだからといって、見たくない画像からは視線を外すのは自然なことであり、参加者たちの眼球運動は薬を飲む前の課題とほとんど違いはなかった。
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