「なかなか頭から離れない嫌な考え」を払拭する3つの方法とは!? 画期的ワーキングメモリ制御法を解説(最新研究)

 これは50人が参加した実験で、参加者はfMRIマシンの中に横たわって、有名人の顔、果物、認識可能なシーンの写真がランダムに表示され、その画像について1枚あたり4秒間積極的に考える課題に取り組んだ。つまりこの表示された画像がワーキングメモリ内にファイリングされたのだ。そしてその時の脳活動が記録された。

 脳活動データを分析すると、頭から離れないネガティブ思考には独特の脳活動があることがわかった。

 次に参加者はこのワーキングメモリ内の画像を忘れることが求められた。その“忘れ方”には3種類あり、瞑想によって「払拭する(clear)」方法、別の関心事を持ってきて「置き換える(replace)」方法、そして忘れることに集中する「抑制(suppress)」のいずれかである。

 こうした作業を行っている間の脳活動のデータが収集され、機械学習で分析したところ、研究者チームは、頭頂部と前頭極部、および注意と作業記憶に関連する背外側前頭前野を含む、思考の制御にさまざまな程度で関与する脳領域の階層を発見した。

「Nature Communications」の記事より

■「抑制」で思考を完全に取り除くことができる

 そしてワーキングメモリから思考を追い出す方法として、この3つの方法はいずれも有効であることが脳活動のデータから突き止められた。

 概念を別の概念に「置き換える」こと、または瞑想を通して心を「払拭する」ことにフォーカスすると、思考中の脳の特徴がより早く消え“影”だけが残ることを発見した。つまり頭から離れないネガティブ思考が“抜け殻”だけを残して中身がなくなってしまったのである。

 そして新しい考えを「抑制する」ことに焦点を合わせると、その特徴が消えるまでには時間こそかかるものの、最終的に“影”や“抜け殻”も残さずに完全に消え去ることがわかったのだ。

「本当に新しいアイデアを思いついた場合は、意図的に古いアイデアについて考えるのをやめる必要があることがわかりました」と研究チームのマリー・バニッチ氏は語る。

「肝心なのは、何かをすぐに頭から取り出したい場合は、“払拭する”または“置き換える”ことです。しかし、何かを頭から取り出して新しい情報を入力できるようにしたい場合は、“抑制”が最適です。たとえば、ある主題を研究していて、別の主題に移る必要がある場合は、最初にワーキングメモリを“抑制”してみることをお勧めします」(マリー・バニッチ氏)

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