中国政府、ガチで「気象操作」の拡大計画を発表! 国土の60%が人工天気に… 周辺国で異常気象連発の危機!?

 人工的に気象をコントロールする気象改変技術を軍事利用することは、国際条約によって禁止されている。しかし、その技術そのものは年々向上してきており、現在、気象改変技術開発でトップを走るのは中国だ。つまり中国はいつでも“気象改変兵器”を作れるのである。

■気象改変技術開発のトップを走る中国

 ベトナム戦争において米軍が発動した「ポパイ作戦」は戦場に雨を降らせる“気象改変兵器”による軍事作戦であった。

 ベトナム軍の動きを阻止し、対空攻撃の効果を低下させるために人工的に雨を降らせたポパイ作戦は成功した軍事作戦として評価されている。極秘作戦であったポパイ作戦だが、1972年に作戦の存在が明るみに出ると、アメリカ国内のみならず国際社会の懸念を招き、1978年に「軍事的またはその他の敵対的な気象改変技術の使用の禁止に関する国際条約」が発効された。

 中国は2005年になってようやくこの国際条約を批准したのだが、その後も気象改変技術への関心はまったく衰えることはなかった。それというのも干ばつや洪水などの気象災害は、中国の年間災害関連被害の70%以上を占めているからだ。多大な犠牲を伴う慢性的な気象災害に対処するため、政府が気象改変技術へ巨額の投資をする大義名分は揃っているのだ。

 そもそも人類は何千年もの間、天候をコントロールすることを夢見てきたといえるだろう。ゼネラルエレクトリック社の科学者が特定の条件下でドライアイスが雲と相互作用すると降雨を引き起こす可能性があることを発見したのは1946年のことである。そして1953年までに、アメリカの陸地の約10%が人工降雨の対象になっている。その後12年間、アメリカ政府は毎年数百万ドルを気象改変研究に費やしており、計15社が23州で人工降雨事業を開始している。

中国、ついに最強の気象兵器開発成功か!? 気象改変テクノロジー競争で米に勝利、周辺国で異常気象連発の危機!の画像1
画像は「Unsplash」より

 しかしこの分野に関しては米中逆転の様相がみられている。この数十年もの間、アメリカに代わって中国は世界で最も先進的な気象改変技術開発のトップランナーになっているのだ。

 2008年の北京オリンピックの開会式直前には、当日を確実に晴天にするために雨を抑制するロケットを1110発打ち上げて大成功を収めたことが中国当局によって報告されている。専門家の中にはその効果を疑う声もないわけではないが、いずれにしても中国はその後も気象改変技術に巨額な投資を続け、2015年までに中国の30の省で、約3万5000人の従業員を雇用して地元に雨を降らせ、また逆に雨とひょうを抑えるプログラムが実施されている。

 この成功はより大きな野心を生み出した。2017年、中国の経済政策立案機関は、国土の約10%を占める地域において、降水量を増やすために組まれた気象改変システムに1億7500万ドル(購入済みの897個のロケットランチャーを含む)を投じた。その1年後、中国の航空宇宙および防衛企業は、アラスカに匹敵する面積のチベット高原に大量の雨を降らせることを目的とした何千もの燃料燃焼室を建設したと伝えられている。

 そして中国政府は昨年12月2日、2025年までに国の60%近くをカバーするように人工降雨能力を拡大する計画を発表した。詳細はまだ明らかになってはいないが、国際社会はこれらの技術の潜在的な軍事利用と、すでに進行している気候変動への影響について懸念を高めている。世界にとって、また中国にとってもこれらの懸念はすぐにでも払拭される必要があるといえるのだ。

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