【新事実】「脳よりも先に睡眠があった」ことが判明! 脳がない生物でも眠る… 謎すぎる進化のメカニズム
■脳の発達よりも睡眠が先に進化
研究チームはヒドラの挙動をビデオに録画して、その状態を詳しく観察した。ヒドラが眠っている状態になるのか、そしてその状態から例えばフラッシュ光を照射するなどして目覚めさせることができるのかを詳細に検分したのだ。
分析の結果、研究チームはヒドラにはそれぞれ約4時間続く活動状態と睡眠状態のサイクルがあることを突き止めた。
さらに光や振動や温度変化によってヒドラの睡眠状態を乱すと、睡眠不足の兆候が現れた。睡眠を乱して寝不足にしたヒドラは細胞の増殖が低下し、回復するために次のサイクルでより長く眠ったのである。
研究チームはまた、メラトニンや神経伝達物質など人間の睡眠調節に関与する化学物質、またはGABAと呼ばれる脳内化学物質にヒドラを晒したのだが、これらの化学物質の両方への暴露はヒドラの睡眠活動を促進させた。
しかし興味深いことに、多くの動物にとって刺激効果をもたらす化学物質であるドーパミンもまたヒドラの睡眠を促進するのに一役買ったのだ。これは人間をはじめとする多くの生物とは逆の反応である。

「睡眠メカニズムの中には保存されているように見えるものもあれば、脳の進化中に機能が切り替わったものもあります」と伊藤氏は説明している。
研究チームはまた、ヒドラを眠らせないようにすると、他の動物の睡眠調節に関与する遺伝子を含め、200を超える遺伝子の発現に変化があったことを発見した。
「これらの実験は、動物が中枢神経系の進化的発達の前に睡眠関連のメカニズムを獲得し、これらのメカニズムの多くが脳の進化とともに保存されていることを示す強力な証拠を提供しています」と研究チームは結論づけている。
生物の進化にとって脳が先ではなく、睡眠が先であったことになる。生物にとって遥か昔から必要不可欠であった睡眠をおろそかにすることがないようにしたいものだ。
参考:「Live Science」、「Science Daily」、「Kyushu University」ほか
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