LSDを摂取してトリップした動物たち5種類のヤバい変化!後向きに泳ぐ魚、猫の異常反応…

 米国では60年代から70年代にドラッグ文化が席巻し、ベトナム戦争が激化する中、薬物が反体制のシンボルとされた。しかし、その時代にドラッグを試したのは、ヒッピーや内なる世界を旅しようとした若者だけではなかった。

 一部の科学者たちは、LSDが動物にどのような影響を与えるかを真剣に研究していた。それらの結果は、奇妙なものから悲劇的なものまで多岐にわたった。

1. イルカ:トラウマが克服された

 イルカはLSDを使うことで、プラスの影響を受けた動物だ。

 イルカにLSDを与えるテストは、1960年代に神経科学者ジョン・C・リリー博士によって行われた。博士は、イルカとコミュニケーションをはかることに情熱を注いでいたが、LSDを注射されたイルカは、通常よりずっと話好きになることに気づいた。

画像は「Wikipedia」より

 実験されたイルカの中には、人間によって銃で撃たれた過去があり、その影響で人間を拒否するイルカもいた。しかし、そのイルカはLSDによってトラウマを克服し、人に近寄ってくるようになった。そして、その効果はLSDがイルカの体内から消えた後も長く続いたという。

 その後のドラッグに関する研究では、LSDがPTSDや他のネガティブな心理状態に対する効果的な治療法であることが裏付けられている。

2. 猫:ネズミを怖がる

 LSDを摂取した猫は、ネズミを攻撃しなくなり、その代わりに無関心になるか、あるいは反対にネズミを恐れることを、LSDを発見したスイスの科学者アルバート・ホフマンは、1980年に書かれた回想録で述べている。

 そして、猫に対するLSDの影響に興味を持った研究者は、ホフマン博士だけではない。1970年代、米プリンストン神経科学研究所のバリー・ジェイコブス教授は、実験用の猫にLSDを加えた水を与え、幻覚の生物学的プロセスの研究を開始した。

 LSD入りの水を与えられた猫は、強力なマタタビを与えられたように狂乱したと教授は語った。また走り回っていない時の猫は、しばしば幻覚を見ているかのように一点を長時間見つめていたという。

 猫は話せないので、実際に幻覚が起きたかどうか、ましてやそれがいい気持ちだったのか、バッドトリップだったのかを判断する方法はない。しかし、実験された猫の中には、怯えている様子の猫はいなかったという。通常、猫は怯えると檻の奥にうずくまる。しかし、それとは対照的に、猫たちは檻の中を跳ね回っていた。

 また別の反応として、猫たちは前脚をぴくぴく動かして、なめ続けたという。教授は、それを猫たちがLSDによってトリップしている兆候として推測した。「推測ですが、その動きは、猫の脚に対する感受性の増加によって引き起こされたものでしょう」と教授は述べている。

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