史上最も大きな男の奇妙な話 体重600キロ身長229センチの巨漢ミルズ・ダーデンの生涯
体重の重さで移動が困難だったのだろう、ミルズはいつも2頭の牛か馬が引く荷車に乗っていたという。ミルズは体重を測ることを拒むようになっていたので、晩年の彼の体重は荷車のバネの長さから推定されたものである。人々は彼が荷車を降りた後、こっそりその荷台に岩や鉄屑を乗せ、彼が乗っていた時とバネの長さが同じになる重さを調べたのである。この時の推定体重は1000ポンド(約592kg)前後だった。
ミルズは少なくとも2回結婚しており、確認されているだけで7人の子供がいた。二番目の妻メアリーは身長120センチほどと非常に小柄だったといい、夫婦が一緒にいる光景はさぞ人目を引いたであろう。なお、子供たちは父に似ることなく普通の体型だったそうだ。
1857年1月23日、ミルズは57歳でこの世を去った。死因は太り過ぎのせいで気管が圧迫されたことだったと考えられている。記録によると彼の棺は長さ8フィート(約244センチ)、深さ35インチ(約89センチ)、頭部分の幅18インチ(約46センチ)、胸部分は幅32インチ(約81センチ)、足部分が幅14インチ(約36センチ)の巨大なもので、大量の材木と釘が必要だったという。また、彼の遺体を家から出すのに壁を一部破壊する必要があり、男性17人がかりで棺に納めたということだ。
ミルズの体がここまで大きくなってしまったのは、下垂体の機能不全が原因だったとされている。彼の記録がギネス世界記録に登録されたのは死後で、1886年のギネスブックにその体重と身長が記録されている。ミルズの墓は現在もレキシントンに残っており、地元の歴史的人物として名を残している。
参考:「Mysterious Universe」「Yesterday’s Tennessee」「Find A Grave」ほか
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