何が人類の脳を大きくしたのか? 「あるたった一つのきっかけで2倍以上巨大化…」新仮説登場
しかし何らかの理由から、約460万年前から1000キロを超える巨大な動物がアフリカ全体で減少し始め、約100万年前には、350キロを超える草食動物も減少し始めた。メガファウナの衰退の原因は明らかではないが、気候変動、人間による狩猟、またはその2つの組み合わせである可能性があるという。
巨大かつ動きの遅い動物が姿を消し始め、人間は狩りの対象をより小さな動物に切り替えることを余儀なくされた。動きがすばしっこい小動物の狩猟はそのぶん複雑だったので、この変化はヒトの脳に進化的圧力をかけ、脳が大きくなったのだとテルアビブ大学考古学者たちは考えている。
確かにこの説は、更新世全体におけるヒトの行動の変化が説明できる。小さな獲物を狩るハンターは、獲物の場所を仲間に伝え、共に追跡するために、言語と社会構造を向上させる必要があったかもしれない。また火の制御を学ぶことで、人間の祖先は、骨に含まれる油を含め、小動物から可能な限り多くのカロリーを抽出することが可能となったであろう。また、小さな獲物の皮や肉を削ぐためには、道具や武器をより進歩させる必要があったと考えられる。
■まだわからないことが多い人間の脳
しかし、この説に真っ向から異議を唱える学者もいる。米ワシントンDCスミソニアン博物館の人間起源プログラムの責任者である古人類学者のリチャード・ポッツ氏は、この仮説に疑問を呈する。
ポッツ氏は「ライブ・サイエンス」に、初期のヒトがメガファウナを狩ったかどうかは明らかではないと語った。確かに発見された幾つかのメガファウナの骨に人間が付けたと思われる傷があったが、それはヒトがメガファウナを殺したのか、それともメガファウナの死肉を食べたのかまではわからないという。
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